iOS 12ベータ7、数時間後に配信停止。パフォーマンス上の問題のため?

アップルは開発者向けにiOS 12ベータ7をリリースしましたが、数時間後にOTA(On the Air=Wi-Fiによる配布)での配信を停止。その後、Apple Developer Centerからも削除したと報じられています。
米MacRumorsによると、アップルはパフォーマンス上の問題があるために配信停止したと推測されるとのこと。実際にインストールしたユーザーから、アプリ起動のもたつきやフリーズなど、様々な不具合が伝えられています。

iOS 12はiPhone/iPad/iPod touch向けに、この秋に正式リリースが予定されている最新OSです。2018年6月の開発者向けイベントWWDC 2018にて発表、直後にベータ版の配信がスタートし、改訂を重ねるたびに安定性を高めていくはずでした。

しかし、最新版にアップデートしたユーザーからは「今回のベータ版は見送るべき」との警告が発せられることに。9to5MacのライターZac Hall氏も「とてつもなく動作がもたつく」という使用感をツイートしています。

MacRumorsの読者フォーラムでも「iPhone Xでアプリが起動するのに10秒以上かかる。再起動しても同じ症状が起こります」といった投稿が寄せられています。一部のユーザーは5分か10分ぐらい使い続けていると解消したそうですが、一向に解消しない場合もあるようです。
ほか、アプリのフリーズや通知センターのフリーズ、ロック画面のフリーズやアプリ内の機能が読み込めないなど、その他の問題も報告されています。
アップルは一般向けのiOS 12パブリックベータ版も公開予定でしたが、これらの問題がアップデートにより解決されるまでは、延期される可能性があります。
iOS 12ベータ7では、これまでのベータ版には存在していたグループFaceTimeチャットが削除されています。そうした仕様の見直しが、全体の挙動に影響を与えているのかもしれません。
公式プレビューでも「毎日することを、より速くしよう」とパフォーマンス向上を予告したiOS 12のベータ版が、逆にパフォーマンスを下げている事態は皮肉なことに思えます。少し前のiPhoneもキビキビ動く驚きをもたらす、iOS 12正式版を心待ちにしたいところです。