アップル、対話型AI「チャットGPT」搭載アプリの更新見送り...子どもに不適切な内容懸念

【ニューヨーク=小林泰裕】米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは2日、IT大手アップルが人工知能(AI)を搭載したアプリの更新の承認を見送ったと報じた。AIが子どもにとって不適切な内容を生成する可能性があるため、アプリの対象年齢を17歳以上に制限するよう開発業者に求めているという。

更新が見送られたのは、対話型AIサービス「チャットGPT」を搭載した電子メールアプリ。過去のメールの内容などをもとにAIが自動でメールを作成する。このアプリは4歳以上を対象としているが、アップルは17歳以上に見直すなど不適切な内容への防止措置を求めている。

チャットGPTが作成した文章や回答には多くの誤りが含まれると指摘されており、アップルはこうした点を懸念したとみられる。アップルは読売新聞の取材に「開発業者からの訴えを精査している」と答えた。

一方、アプリの開発企業幹部は「不公平な扱いだ」と反発している。グーグルのアプリストアでは年齢制限の見直しなしに更新が承認されたという。