サムスンの「Unpacked」で登場する新製品を予想--「Z Flip」など折り畳み式が主役に

  

サムスンの次の新製品発表会「Galaxy Unpacked」が8月10日に開催される。今回は、折り畳み式スマートフォンやスマートウォッチについて、新たなフラッグシップモデルが数種類登場すると予想されている。

  

今回のイベントの招待状には、折り畳み式スマートフォン「Galaxy Z Flip」らしき画像が提示されている。これは以前、次のUnpackedイベントではサムスンの折り畳み式スマートフォンが焦点になるとしていた、リーク情報で知られるEvan Blass氏の話を裏付けているようだ。具体的には、2021年8月に発表された「Galaxy Z Fold3」とクラムシェル型スマートフォン「Galaxy Z Flip3」の後継機が発表されそうだ。

  

ただし、サムスンの次期折り畳み式スマートフォンに多大な進展を期待してはいけない。うわさでは、タブレットサイズの「Galaxy Z Fold4」は新たなヒンジが採用されてより薄型になるとされているが、「Galaxy S22 Ultra」のような「S Pen」用スロットの有無については、リーカーの間でも結論は出ていない。その他のうわさでは、より高速な「Snapdragon 8+Gen 1」チップセットの搭載や、外側のサブディスプレイの大型化といったものがある。この画面にはアンダーディスプレイカメラが搭載され、内側画面のカメラを補完するとの話もある。

  

その他のうわさによると、化粧用コンパクトのような外観の「Galaxy Z Flip4」ではカバー画面(スマートフォンを閉じたときに外側に表示される画面)が大型化し、通知の内容を確認したり自撮り写真をプレビューしたりする際に、これまでよりもはるかに役立つ可能性がある。

  

これらの折り畳み式スマホの新型モデルでは、スペック面でのアップグレードはわずかにとどまる中で、価格が最大の改善点になる可能性がある。Galaxy Z Fold3の1800ドルから(日本での販売価格は23万円強)という価格は、この1つ前のモデルより安くなったとはいえ、それでも大半の高価格帯のスマートフォンの約2倍に達していた。一方、Galaxy Z Flip3は、1000ドル(日本では約15~13万円)と、「iPhone 13 Pro」とほぼ同レベルの思い切った価格設定を採用し、現時点で最も手ごろな価格の折り畳み式スマホとして、標準的なフラット型スマートフォンに代わる有力な選択肢となっている。

  

しかし、次期モデルのZ Fold4とZ Flip4はさらに安くなる可能性があると、Display Supply Chain Consultants(DSCC)の最高経営責任者(CEO)でアナリストのRoss Young氏は予測している。同氏のツイートによれば、サムスンは2021年モデルの2倍の台数を製造すべく生産能力を増強していることから、値下げが行われる可能性があるという。

  

いずれにしても、新しい折り畳み式スマホは好調な売れ行きを見せると予想される。Z Fold3とZ Flip3は発売開始月だけで、2020年通年の折り畳み式スマホの販売実績を上回る販売台数を記録しているからだ。折り畳み式スマホ出荷台数のうち88%を占めるとされるサムスンは、ニッチながら2025年には2700万台以上の販売が見込まれる折り畳み式スマホ市場で、引き続き支配的な立場を維持しそうだ。

  

サムスンが今回のUnpackedイベントで、折りたたみ式スマホ以外の製品を発表するとすれば、最も可能性が高そうなのは「Galaxy Watch5」だ。うわさによれば、このハイエンドスマートウォッチシリーズの次期バージョンは、体温センサーを搭載するとともにバッテリー持続時間が向上し、デザインも新しくなる可能性があるという。願わくはiPhone非対応という「Galaxy Watch4」の課題を修正してもらいたいところだ。また、「Wear OS 3」との統合を改善することも望まれる。2021年モデルでは、Googleのエコシステムとサムスンのエコシステムの間でどっちつかずになっている印象があったからだ。

  

また、ワイヤレスイヤホン「Galaxy Buds2」やタブレットおよびノート型PCについて、後継モデルが披露される可能性もある。しかし、これらの製品の登場を示唆するうわさは多くない。それでも、待望.