【西田宗千佳のRandomTracking】音も画も素晴らしい! ノートPCとして最上級な新MacBook Pro

MacBook Pro・14インチモデル。カラーはスペースグレイ。このほかシルバーがある

新しいMacBook Proのレビューをお届けする。

14インチと16インチが発表され、さらに、プロセッサーとしても「M1 Pro」と「M1 Max」の2種類が用意されたが、今回テストしているのは、14インチ・M1 Proを搭載したモデルである(詳しくは後述)。

ハイパワーであることに注目が集まる新モデルだが、実際に使ってみると「ノートPCとして素直に最上級」であるのがわかる。画質・音質が素晴らしいのだ。

そしてもちろん、映像編集を含めたヘビーな用途には向いている。

ベンチマークなどを含め、使い勝手をチェックしていこう。

デザインもインターフェースも「昔のMacBook Pro」っぽく

今回テストしているMacBook Proの仕様は以下の画像のものだ。簡単にいえば、「14インチ・店頭売りの上位モデル」。M1 Pro搭載でメモリーは16GB、ストレージは1TBである。貸出を受けた評価機材の関係で、最上位モデルではないが、その辺はご容赦を。

今回試用したモデル。14インチの店頭モデルのうち、上位に当たるもの。価格は29万9800円

筆者の手元には、私物として「MacBook Pro 13インチ(2020年、M1搭載モデル、メモリー16GB)」と、「12.9インチ iPad Pro(2021年、M1搭載モデル)」がある。比較対象としてはちょうどいい。

比較に使った私物のMacBook Pro・13インチモデル。2020年末に購入したM1モデルだ

まずデザインから行こう。

ファーストインプレッションとして「思った以上に違う」「ちょっと昔に戻った感覚」だ。

ボディがかなり四角い感じになって、絞り込んだ印象ではなくなった。この四角い感じは、ボディがポリカーボネートだった時代のMacBook(2000年代後半モデル)を思い出させる。

比較対象にMacBook Pro 13インチを。日常使っているものなので使用感があるのがご容赦を。かなり角の仕上げが違う

「MacBook Pro」のロゴは、ディスプレイへの印刷から底面への彫り込みになった。高級感は上がっている。

実際のサイズは1mmしか違わないし、使っていても厚くなった印象はないのだが、底面の形状が変わった関係で、並べると厚くなったように見えてしまうかもしれない。

左が14インチモデルで右が13インチモデル。全体では1mm厚くなっただけだが、下面のデザインの違いで、より厚く感じる

ディスプレイは13から14という数字の変化以上の大きくなったように感じる。それはいわゆる「額縁」が細くなったからだろう。特に、カメラがある上部が細くなった印象は大きい。

その代償として、カメラ部には「切り欠き(ノッチ)」が生まれた。これは美観的にはマイナスだろう。だが、画面をより広くとる、という点を評価すればアリ、ということにもなる。実際、ダークモードにして壁紙もノッチの部分が暗いものにすれば、さほど目立たない。逆に言えば、ライトモードで明るい色の壁紙だと目立ってしまうのだが。