OPPOの初スマートバンド「OPPO Band Style」はアリ? 使って感じた◯と△

スマートバンド「OPPO Band Style」(オッポ バンド スタイル)。実売価格は5月1日現在、4480円

OPPOは4月19日、日本国内向けとしては初となるスマートバンド「OPPO Band Style」(オッポ バンド スタイル)を発表。4月23日に発売した。本稿では、実際に同機を使用してみたうえでのインプレッションをお届けしたい。

なお、今回の検証には、Android 11を搭載したPixel 3、バージョン4.2.4_5e8ecf6_210415の「HeyTap Health」などを用いた。また、OPPO Band Styleのファームウェアバージョンは、A.00_0134とA00_0154だった。

OPPO Band Styleは5月1日現在、4480円で購入できるスマートバンドだ。デザインの異なる2種類のストラップバンドが同梱されており、日常使いとスポーツシーンの2通りで使い分けられる。機能としては、5気圧防水に対応するほか、SpO2センサーを搭載し血中酸素レベルが測定できることや、睡眠のログが計測できることなどがポイントだ。

同機の充電は、同梱されたクレイドルを使う。本体がストラップから取り外せるので、充電端子の向きを合わせてクレイドルに固定し、ケーブルをUSB Type-Aポートに接続すればよい。なお、充電器のケーブル長はポート部分を含めても15cmより短いので、使用する電源によっては充電中のデバイスが宙ぶらりんの状態になってしまうので、やや不恰好になることもあった。

Playストアから「HeyTap Health」アプリをインストール(左)。画面指示に従って初期設定を進めよう(右)

ペアリングは「HeyTap Health」アプリを使う

OPPO Band Styleの初期設定には、「HeyTap Health」アプリを使用する。同アプリは、Android 6.0以上、iOS 12.0以上に対応しているが、iPhoneとペアリングした場合、一部使えない機能が出てくる。

同アプリをスマートフォンにインストールして起動したら、あとは画面に表示される指示通りに操作していこう。最初に、HeyTap Health用のアカウントでログインが求められるので、初めて利用する場合には、「新規ユーザー登録」から操作を進めよう。

ログイン後、性別や生年月日、身長体重などを入力したら、連携するデバイスで「OPPO Band」を選択。デバイス上に表示されているペアリング画面で認証を行う。その後、通知の許可や利き手の選択などをすれば、初期設定は完了する。

外観デザインは良いが、一部ローカライズが甘い部分も

先述したように、OPPO Band Styleでは2種類のストラップを使い分けられる。1つは細いメタルフレームに本体を固定するスタイルストラップ、もう1つは運動時に使いやすいブラックのスポーツストラップだ。

特に、前者は外観がスタイリッシュで、アクセサリー感覚の軽い付け心地で装着できるのが好印象だった。重箱の隅を突けば、満員電車などでフレームに何かが引っかかると危なそうだな、と感じる部分はある。しかし、鋭いエッジなどはないので、睡眠時なども含め特に問題なく使えるとは思った。なお、こちらのバンドのカラーは、購入時に「ブラック」「バニラ」の2色から選択できる。

一方、ソフトウェアの文字表示については、一部和訳が間違っている部分が残っていた。例えば、ウォッチ側の表示で「Free Training」だと思われるワークアウトが「無料トレーニング」となっているなどが、多少気になった。将来的にアップデートで修正されることはあるだろうが、市場に新参した製品ということもあって、詰めの甘さを感じた。

OPPO Band Styleの本体操作は、タッチディスプレーでする。安価なスマートバンドによくある「ディスプレー横のセンサー部分をタッチする」というタイプではなく、「ディスプレーそのものを触って操作できる」タイプだ。基本的には、上下スワイプでメニューを切り替え、タップで選択、右スワイプで元の画面に戻る操作をする。

具体的には、ホーム画面から、下に向かって「日常活動」「スポーツ」「心拍数」「酸素飽和度」「睡眠」「呼吸」「天気」「ツール」「設定」「通知」の計11画面が巡回する。

ただし、メニューが多いことは、スマートバンドにおいて一長一短だ。ポジティブに捉えれば、「いろんなことができて良い」だが、“シンプルにスマートバンドを使いたい人”にとっては、機能が多すぎて「目的の機能に到達するまでに手間がかかる」という事態を招きがちだ。スマートフォンのアプリ内から表示するメニューを絞るような操作が用意されていればよいが、OPPO Band Styleにはその手の配慮はないので、注意しておきたい。例えば、睡眠の記録をバンドから確認しようと思ったら、どうしても5回スワイプして、タップをしなければならない。

<08> ちなみに、ホーム画面をタップすると、歩数や消費カロリー、日付などのほか、接続状態やバッテリー残量などが確認できる画面が表示される

一方、各機能そのものの使い勝手は良かった。心拍数、睡眠の測定がしっかりできるので、生活ログを残すためのスマートバンドとしての必要最低限をしっかり満たしていると思う(ちなみに、“医療用ではないSpO2計測”はApple Watchに採用されたことでも話題にはなっていて、OPPO Band Styleの製品紹介でも強調されているが、現状この数値を有効活用できる人は極限られているので、高所トレーニングをしたいエンデュランススポーツの競技者でもない限り、特に重視する必要はないと筆者は思う)。