MagSafeの利点は「車載」にこそアリ? 片手でiPhoneをカンタン着脱できる、車載専用のMagSafe充電器

ITライター・山口真弘の気になるグッズラボ
MagSafeの利点は「車載」にこそアリ? 片手でiPhoneをカンタン着脱できる、車載専用のMagSafe充電器 ~WKDESIGN「WP-U97-WH」~

iPhone 12シリーズを磁力で吸着して充電が行えるMagSafe充電器は、片手で簡単に着脱できることから、枕元などの利用はもちろん、頻繁に取り付けと取り外しを繰り返す、車内での利用にも適しています。

もっとも、純正のMagSafe充電器は平置きを前提とした設計ですので、そのまま車の中に直接持ち込んでも、使い勝手はよくありません。こうしたことから、MagSafeを車載で使えるようにするためのアダプタや、車載に特化したサードパーティ製のMagSafe互換の充電器が、最近になって続々と登場しています。

今回紹介するのはその後者、カーエアコンの吹出口への取り付けて使用する、WKDESIGN製のMagSafe互換充電器です。

純正のMagSafe充電器のサイズ(上の丸い部分)よりもプレート面は縦長

同梱品一覧。カーエアコン口への取付具、ケーブル、取説が付属します

横から見た状態。純正充電器よりやや厚みがあります。取付はボールジョイント式

USB Type-Cポートを搭載。付属のケーブルでシガーソケットなどから給電します

本製品は、MagSafe規格を採用した互換充電器に、カーエアコンの吹出口への取り付けが可能なマウントを追加した製品です。

本体下部のUSB Type-Cポートにケーブルを挿し、シガーソケットから給電を行うことで、iPhone 12シリーズを磁力で吸着させ、即充電が行えるようになります。

カーエアコンの吹き出し口にはクリップで取り付けます。滑り止め効果があるゴム製のアタッチメントと異なり、バネで上下から挟むタイプですので、若干厚みがありますが、特殊な車種でない限りは、おおむね問題なく取り付けられるはずです。

本体はボールジョイントで角度を調整できます。またMagSafe自体、半回転させて取り付けることも可能ですので、iPhoneをカーナビ用途で使う場合などは、画面が横向きになるよう取り付けることも可能です。

吸着力は(純正のMagSafe充電器と同様)かなり強力なため、市街地の走行中や、段差を乗り越えるレベルの振動で外れるようなことはありません。オフロードや衝突などの強い衝撃ではどうなるか分かりませんが、日常的な利用においては、iPhoneが落下する心配はまずないと考えてよいでしょう。

気をつけたいのは充電速度です。スペック上は純正品と同じく最大15Wとされていますが、テスターで計測した限りではせいぜい12W程度にとどまるようです。また付属のUSBケーブルはなぜかUSB A-C仕様で、上記の速度を出すためには、両端がUSB Type-Cのケーブルに交換する必要があります。

もっともワイヤレスで実測12Wを出せるのであれば現状では十分高速ですし、純正品であれば単体で4,500円、それを車に取り付けるアダプタを加えるとトータル6千円くらいはかかるのに対し、本製品は実売価格が3,680円と安価で、コストパフォーマンスでは本製品に分があります。

従って、本製品の一体感と価格の安さを取るか、それとも純正品のスピードを取るか、製品選びにあたってはそこがポイントになると言えます。今後も本製品のような互換アダプタは続々登場してくるでしょうが、こうした点が製品選びの基準になりそうです。