Comet Lake-SとCoffee Lakeは同一のダイ インテル CPUロードマップ

Comet Lake-SがCOVID-19の影響で遅延

ひさびさに今週はインテルのロードマップを更新する。昨年のComet Lake-Uに続き、今年4月にはTDP 45W枠のComet Lake-Hを発表したインテルであるが、これで残るはデスクトップ向けのComet Lake-Sのみとなった。

Comet Lake-Sことデスクトップ向け第10世代Coreプロセッサー

そのComet Lake-Sであるが、現時点ではインテルから一切説明がない。こういうことを書くのもどうかとは思うが、仮にインテルと秘密保持契約を結んだうえで説明があったとすれば、そもそもこの原稿が書けないわけである。

その場合は書くと抵触するだけでなく「書けない」と書いただけで引っかかる可能性もあるので、秘密保持契約解禁まで華麗(?)にその話題をスルーすることになる。逆に言えばこの原稿を書いてる時点で、秘密保持契約を結んだ説明もなされていないという傍証にはなるかと思う。

もっとも、すでにOEMベンダーにはサンプルを含めて情報は行き渡っているようで、マザーボードベンダーも新しいLGA 1200に向けて準備を整えているため、解禁になったら一気に発売……という目論見だった。

ところが、このところのCOVID-19でいろいろとスケジュールが遅延しそうな感じで、それもあって解禁時期そのものの見直しもかかっていそうな感じではある。特にマザーボードベンダーの中には、必要なコンポーネントが間に合っていなかったり、そもそも生産が滞っているという話も耳にする。

もともと発売予定時期は今年第2四半期中というわりと緩やかなものであり、3月頭の時点では5月下旬の発売開始を目指して調整していたのだが、ここにきて全世界的に生産や流通が全部滞ったことで、見直しがかけられている可能性はある。

いまだに説明が一切ないのは、おそらくその発売時期がまた混沌とした状態に陥っているためと想像されるが、こうなると筆者としても発売時期は不明としか言いようがない。

それはそれとして、Comet Lake-UおよびComet Lake-Hの際にいろいろと明らかになった話として、Comet Lakeは基本的にはCoffee LakeのRefreshとでもいうべきポジションにある。Coffee Lakeからの主な相違点は以下の通りだ。

Intel Turbo Boost Max 3.0が搭載(一部モデル)

Intel Thermal Verocity Boostが搭載(一部モデル)

DDR4-2933までのサポート

またマニュアルも、最新版は昨年9月付のもので、Coffee Lake/Cascade Lake/Ice Lakeについては言及があるものの、Comet Lakeへの言及がない(単にまだComet Lake世代をカバーしていない)ため、対応する命令セットの違いなどは明らかになっていない。

ただラフに言えば、基本Coffee Lakeと一緒で、あとは動作周波数の違いや動作周波数制御の違いなどがあるだけ、と考えていいだろう。

実際、Comet Lake-Hの発表に併せて8コアComet Lakeのダイ写真が公開された。