VW の新世代EV『ID.3』、量産モデルを発表...バーチャルモーターショーで

フォルクスワーゲンは、現在開催中のバーチャルモーターショーにおいて、新型EVの『ID.3』(Volkswagen ID.3)の量産モデルを発表した。

バーチャルモーターショーは、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の感染拡大の影響により、3月に予定されていたジュネーブモーターショー2020が中止されたことを受けての対応だ。ジュネーブモーターショー2020のフォルクスワーゲンブランドのブースを、3Dでリアルに再現している。

ユーザーは4月17日までの2週間、自宅から24時間、フォルクスワーゲンブランドのすべての新しいモデルを体験できる。360度ツアーは、ユーザーがショーに没頭できるインタラクティブなデジタル体験を作り出す。 ブースを散歩したり、全方位から車両を眺めたり、使いやすい機能を利用して、ボディカラーやホイールのデザインを変更することもできる。

フォルクスワーゲンが電動化攻勢の中心に据えるのが、「ID.」ファミリーだ。最初の市販モデルとして、『ゴルフ』セグメントに属するコンパクトEVのID.3を2020年夏に発売する。これに続いて、SUVセグメントには『ID. 4』を投入する予定で、さらにMPVの『ID. BUZZ』を順次、市場に導入していく。

◆電動車専用の「MEB」車台がベース

ID.ファミリーとして、最初に生産を開始し、2020年夏に発売されるのが、フルコネクテッド機能を備えたコンパクトEVのID.3だ。ロングホイールベースと短いオーバーハングが特長で、内燃エンジンが搭載されていないため、前後アクスルを車両のより外側に配置することを可能にしている。

ID.3には、電動車専用に新開発された「MEB」(モジュラー エレクトリック ドライブ マトリックス)車台を使用する。モーターがギアボックスとともにリアアクスルに組み込まれ、後輪を駆動する。モーターからリアアクスルへのパワーの伝達は、1速ギアボックスを介して行われる。

◆バッテリー容量の異なる3グレードを設定

ID.3では、バッテリーが他のコンポーネントとともに、車両のフロア下に効率よく搭載される。蓄電容量は、45kWhの「ピュア」、58kWhの「プロ」、77kWhの「プロS」の3種類のグレードが選択できる。新しい燃費基準のWLTPモードにおいて、330~550kmの航続を実現している。

エントリーレベルのピュアは、蓄電容量45kWh のバッテリーを搭載し、フル充電での航続は最大で330km(WLTP)。電気モーターはリアアクスルに搭載され、最大出力126psと最大出力150psの2 種類の出力レベルから選択できる。

プロは、蓄電容量58kWh のバッテリーを搭載し、フル充電での航続は、最大で420km(WLTP)だ。モーターは、最大出力146psと最大出力204psの2 種類の出力レベルから選択できる。

プロSは、蓄電容量77kWh のバッテリーを搭載し、フル充電での航続は最大550km(WLTP)。モーターは、最大出力204ps を発生する。

3 種類のモデルはすべて、AC(交流)、三相交流、DC