「宇宙飛行士のおしっこ」を月面基地の建材に利用する可能性が浮上

NASAは20204年までに人類を再び月面に送る「アルテミス計画」を発表しており、最終的には月面基地の建設も構想しているといわれています。そんな月面基地の建設には必要な建材をどのように調達するかが問題となりますが、新たに「宇宙飛行士のおしっこ」が月面基地の建材に利用される可能性が浮上しました。

地球から月面へと基地の建材を運び込もうとした場合、1ポンド(約450g)につき1万ドル(約110万円)ものコストがかかるともいわれており、大量の物資を地球から月面まで輸送することは現実的ではありません。そこで、研究者らは「月面の資源を利用して建材を作り出す」ことを検討しており、月の砂(レゴリス)からコンクリートを作り出すための実験なども行っています。

月面基地の建材として有望視されているのが、月のレゴリスを用いたジオポリマーコンクリートです。ジオポリマーは耐火性があり、熱伝導性が低く、月の極端な温度変化にも耐えられるとみられているほか、有害な放射線や酸などの物質を防いでくれるとのこと。