3000円台半ばで高コスパなギガビット無線LANルーター、ファーウェイ「HUAWEI WiFi WS5200」レビュー

最近はスマートフォンのみならず、ウェアラブル端末やワイヤレスイヤホンなど、ライフスタイル製品にも力を入れているファーウェイ。今回の「ファーウェイ通信」は、税抜3180円という購入しやすい価格が魅力の据置型の無線LANルーター「HUAWEI WiFi WS5200」を紹介する。

パフォーマンス良好でありながら税抜3180円という

リーズナブルな価格の無線LANルーター!

高性能なSIMフリースマホのイメージが強いファーウェイだが、多彩なジャンルの製品もラインアップに加わっている。国内市場に新たに製品をリリースしたのが、家庭用の無線LANルーターである「HUAWEI WiFi WS5200」だ。

自宅にFTTHなどの固定回線を設置していると、必ず必要になってくる無線LANルーター。選ぶポイントはいろいろあるはずだが、スマートフォンやPCなどとは異なり、ピンと来ない人も多いはず。そんななかで、HUAWEI WiFi WS5200の最大の魅力となると、やはり市場想定価格が税抜3180円というお手頃価格となる。とはいえ、この価格だからって、性能もそれなり……ということにはならない。そこであらためてスペックを見ていこう。

まず無線部分の通信規格はIEEE802.11a/b/g/n/acで、最大通信速度は5GHz帯ではIEEE802.11ac+2×2 MIMOによる867Mbps、2.4GHz帯はIEEE802.11nでの300Mbps。2.4GHz帯と5GHz帯を結合し、電波状況がいい場所にある端末に対しては、より高速となる5GHzを優先する一方、5GHz帯では速度が落ちてしまう場所の機器に対しては、自動で2.4GHz帯に切り替える。効率的に高速なネット接続を維持できる仕組みになっているわけだ。

PCのように有線LANで接続する機器に対しても、本体背面にGbE(ギガビットイーサネット)対応のWANポート×1、LANポート×3を備える。ギガビット級の高速なネット環境でもその性能を活かすことができる。

そして安定したパフォーマンスのキモとなるルーター内のCPUには、デュアルコアの「HUAWEI Gigahome」(800MHz)を採用している。さらに内蔵メモリーを128MBとすることで、ボトルネックを解消しつつ安定した接続を実現。日本では未発売だが、同社のシングルコアモデルと比較すると、5GHz帯/2.4GHz帯同時使用時の通信速度で40%向上、ゲームプレイ時の遅延で平均10%低減するなど、性能がアップしているのだという。

なお、HUAWEI WiFi WS5200の開発では、厳密な製品試験も実施されている。具体的には、CPU占有テスト(10台のWiFiデバイス接続で80%占有を15日間)、長時間安定性テスト(50台累積実施10万時間)、フラッシュ信頼性テスト(フラッシュ連続読み取り/書き込み試験10万回)、過酷環境条件での耐久テスト(温度85度/湿度85%で1000時間)などだ。これにより安定性と信頼性が確保されているとのこと。ネットワーク機器は単純な性能のみならず、トラブルなく動き続けることも極めて重要な要素。この点でも安心して利用できそうだ。

一戸建ての高速光回線+HUAWEI WiFi WS5200で実際に使ってみた

今回この記事を執筆するにあたり、筆者の自宅でHUAWEI WiFi WS5200をテストした。筆者宅は3階建ての一軒家で、最大2Gbpsの通信速度をうたう光回線を導入している。普段の無線LANルーターの設置場所は3階だが、これをHUAWEI WiFi WS5200に置き換え、各階でのインターネットでのスピードテストも実施している。

まずはセットアップ。これはスマホから簡単にできる。WANポートとONUをLANケーブルで結ぶ。電源をオンにしたら、スマホのWiFi設定からHUAWEI WiFi WS5200のネットワーク(SSIDは本体裏に記載され、パスワードは不要)に接続。ブラウザーで任意のウェブサイトにアクセスすると、下のような設定ページが開く。

設定は、まずブロードバンドアカウントやパスワードを入力(DHCPモードの場合、このステップは不要)。そのあと、WiFiネットワーク名(SSID)とパスワードを決めて入力したら、これで完了だ。

さっそく、各階でのネット接続速度を測定してみた。測定には、ファーウェイのSIMフリースマホ「HUAWEI nova 5T」と普段使っているIEEE802.11ac対応のノートPCを使用し、グーグルが提供する「インターネット速度テスト」で実施した。

ノートPCでは同じフロアの3階で300Mbps台の速度を安定して出したほか、スマホでも200Mbps前後。2階でもノートPCでは200Mbps前後となっている。また、さらに電波を遮るものが増える1階を含めて、安定して通信できていた。

なお、HUAWEI WiFi WS5200は、送信/受信のエラー訂正を行なう「LDPC(Low-Density Parity-Check)」アルゴリズムを採用。壁や障害物があっても速度の低下を防ぐことができるという。また、デバイスのある特定の方向に向けて集中的に電波を届けるビームフォーミング機能にも対応しており、干渉に影響されない高速な接続を可能にしている。

室内空間に調和するシンプルな筐体色やデザインも魅力

最後に、HUAWEI WiFi WS5200のデザインについても見ておこう。

家庭用の無線LANルーターというと、黒い本体色が多く、機能性重視かつ無機質なデザインというのが一般的だ。そして、そういったデザインは室内空間で浮いてしまうことが多く、内装やインテリアなどの統一感を壊してしまうこともある。特に電子機器の武骨なデザインに対し、奥さんの目が厳しいという人も多いのではないだろうか?

一方、HUAWEI WiFi WS5200の本体はホワイトを基調とした落ち着いたデザイン。爽やかでありながら優美な印象もただよい、部屋の内装やインテリアにもすんなりとなじむ雰囲気だ。4本の可動式アンテナのたたずまいはスタイリッシュで、機能性の高さも感じさせる。

本体サイズは、アンテナを折り畳んだ状態で、約205(W)×120(D)×36.8(H)mm。アンテナを立てた状態での高さは約145mm。特に横幅は写真での印象以上にコンパクトになっている。