Razer,新型左手用キーパッド「Tartarus Pro」を発表。アクチュエーションポイントを変更できる光学式キースイッチを採用

北米時間2019年10月24日,Razerは,新型の左手用キーパッド「Razer Tartarus Pro」(以下,Tartarus Pro)を発表した。従来のTartarusシリーズがメンブレン式キースイッチを採用していたのに対して,Tartarus Proはアクチュエーションポイントを変更できるRazer独自の光学式キースイッチ「Razer Analog Optical Switch」(以下,Analog Optical Switch)を採用しているのが特徴だ。

Razerの片手用キーパッドは,とくに日本市場で人気が高いと言われているが,それを反映してか,Tartarus Proは北米市場と同じ10月24日に販売開始の予定で,国内での直販価格は1万6988円(税および送料込1万7968円)となっている。

RazerのTartarusシリーズと言えば,メカニカルキースイッチ採用の左手用キーパッド「Orbweaver」シリーズに対する廉価版的な存在として登場したシリーズであったが(関連記事),2017年登場の「Razer Tartarus V2」で,メインキーの右下にセンタークリック機能付きスクロールホイールを装備することで,新しいキーパッドとしてOrbweaverとは別の道を歩み始めた。
ゲーム用途だけなら,やや使い道に迷うところもあったスクロールホイールであるが,デザインやイラスト作成用途で左手用キーパッドを使う人には,なかなか好評であったようだ。

さて,そんなTartarusシリーズの最新モデルであるTartarus Proは,冒頭でも触れたとおり,Analog Optical Switchの採用によるアクチュエーションポイントのカスタマイズ機能が最大の特徴である。しかも,単にアクチュエーションポイントの深さを変えるだけでなく,押し込み具合によって異なる操作,たとえば軽く押せばキャラクターが歩き,強く押し込めば走るといった使い分けが可能になるという。

製品情報ページを見ると,設定ソフトの画面には,アクチュエーションポイントを設定するスライダーとして,「PRIMARY」と「SECONDARY」の2つがある。PRIMARYは軽く押した状態,SECONDARYは深く押した状態のアクチュエーションポイントを指定するもので,最も浅い状態では1.5mm,最も深い状態では3.6mmに設定できるようだ。
歩くと走るの使い分け以外で,ゲーム用途における押し分けの使い道がパッと思い浮かばないのは正直なところであるが,単純に可変アクチュエーションポイントのキースイッチとして使うのも悪くなそうである。

一方,メインキーの数や配置,スクロールホイールの位置,そして左手親指で操作する「8-way directional thumbpad」(以下,Thumbpad)といった要素には,目立った変更はないようだ。
左手用キーパッドのヘビーユーザーである筆者の場合,初代OrbweaverやTartarus V2でまっ先に壊れたのがThumbpadなので(※移動に使うため,ゲーム中の使用頻度が非常に高い),この部分のスイッチに耐久性の高いものを採用していてくれるとありがたいのだが,これといった情報は見当たらない。

いずれにしても,ゲーマーだけでなく,左手用キーパッドを愛用しているデザイナーやイラストレータにも歓迎されそうな新製品となりそうだ。

●Tartarus Proの主なスペック

接続インタフェース:USB

キー数:32キー(メインキー×19,センタークリック機能付きスクロールホイール×1,8方向Thumbpad×1,親指操作用ボタン×2)

キースイッチ:Analog Optical Switch

キーピッチ:未公開

キーストローク:未公開(※3.6mm)

アクチュエーションポイント:1.5~3.6mm

押下特性:未公開

ロールオーバー:未公開

複数キー同時押し対応:未公開

キー耐久性:未公開

ポーリングレート(レポートレート):1000Hz

マクロ機能:あり(全キーをカスタマイズ可能)

バックライト:搭載(約1677万色)

サイズ:未公開

重量:未公開

ケーブル長:未公開

対応OS:未公開

保証期間:未公開