最新世代iPadハンズオン:とりあえず一家に1枚あっていいiPad

Proまで深読み。

先週、Apple Watch Series 5のオールウェイズオンと同じくらいサプライズだったのが第7世代iPadの発表でした。9月はだいたいiPhoneとApple Watchのためのイベントで、iPadは10月か3月あたりに動きがあるのが定番です。

ジョズが60%のiPadユーザーが最初に選ぶモデルとして紹介した無印のiPad、その第7世代の特徴は、10.2インチへと広がったディスプレイとSmart Keyboardのサポートです。iPad Airほどではないですがベゼルはより薄くなり、文字入力もより快適になります。

で、おもしろいのが、この第7世代iPadの縦横のサイズ、iPad Airとまったく同じ。厚さこそAirの6.1mmに比べて7.5mmと分厚さがあり野暮ったい感じはありますけど、このサイズになったことでiPad Airとまったく同じSmart Keyboardが使えるようになりました。Smart KeyboardはAirと完全に共用。むしろ、これが狙いで筐体サイズを合わせて、コストやらを考慮して10.2インチのディスプレイを選んだんじゃないかって、思っちゃいますよね。

そのほかはTouch ID、Lightning、3.5mmのヘッドホンジャックと「伝統の」フォームファクタになってます。CPUはiPhone 7世代のA10 Fusion、対応するApple Pencilは第1世代です。

発表のあと実機をハンズオンエリアで試してみましたが、ふつうにiPadしてて正直なにか感動することはありません。そりゃiPadだものと言われればそうなのですけど、動作にもたつきは感じませんでしたし、iPadOSのおかげで最新のiPad体験は保証されています。Webブラウジングや書類・スライドの作成、動画を見たりゲームをしたりする分にはまったく問題なさそうな、立派にiPadしてました。新サービスのApple Arcadeを遊んだり、Apple TV+を楽しむには十分だと思います。

強いて言えば、ディスプレイはフルラミネーションじゃないのでガラスとディスプレイに距離を感じることと、画面を倍速描写するPro Motionもないのでめちゃくちゃ残像を感じます。ま、このあたりは「Pro」だけの特権ってところでしょうか。

さてさて、この無印iPadにSmart Keyboardが降りてきたことで、以前は「Pro装備」だったペンとキーボードがiPadシリーズの標準装備になったと言っていいと思います(iPad miniもありますが、あのサイズにAppleが納得するフルキーボードを載せるのはちょっと無理がありますよね)。3万4800円からというお手頃価格もあって、今回のiPadは1枚買っておくにはいい板です。iPad未体験なひとはまずこれでiPadってものを体験するとよきですよ。

さあ、3月のAirとminiに続いて今回の7thアップデートで下地は整いました。となると、次に気になるのはiPad Proなわけですが、アップデートあるんでしょうか? Appleがまた10月にイベントを開催するのだとしたら、今回のiPadもそこで発表すればよかったんじゃないか、だってiPhoneやApple Watchに埋もれなくて済みますから。Proにアップデートがあるとしたら単眼のカメラをARのために複眼に、あとはプロセッサのアップグレード?

真相はAppleのみぞ知るところ、です。