Windows 10、最近は自作でもリテール版Homeが主流

先週、一部のショップには「Windows 10 リテール版」の新パッケージが入荷していた。最新の大型アップデート「May 2019 Update」を適用しており、価格は従来タイプより2000~3000円程度高く設定しているケースもみられる。TSUKUMO eX.の価格はProが2万7864円、Homeが1万9008円(ともに税込み、以下同)だった。

価格差少しだし、USBの方が好まれますしね――Windows 10の売れ筋

TSUKUMO eX.は「セットアップ後のOSアップデートの手間を軽減したい人にはちょうどいいと思います。旧版も在庫がある限り併売するので、価格や手間でバランスをみて選んでもらえたらと思います」と話していた。

なお最近は、パーツとのセット購入が前提になる安価なDSP(Delivery Service Partner)版より、リテール版の方がよく売れるといった声が複数聞かれるようになっている。昔ながらにDSP版優勢というショップもあるが、今回取材した範囲では6割を超えるショップがリテール版優勢と答えていた。

理由についてパソコン工房 秋葉原BUYMORE店は「ウチの場合、リテール版とDSP版の価格差がHomeなら1000円いかないですからね。DSP版はDVDだから光学ドライブが必要になりますが、その費用を考えたらUSBメモリに入ったリテール版の方が安くなります。64bitと32bitが選べるアドバンテージもありますしね」と解説する。

リテール版は64bitと32bitをインストール時にユーザーが選べるが、DSP版は購入時にどちらか選ぶ必要がある。加えて、価格の優位性があまりない現状では、パーツとのセット購入が前提という条件が足かせになっているところもあるようだ。

ProとHomeの売れ行きについては、Homeが圧倒的に優勢という声が多かった。「Windows 7の頃はメモリ上限が64bitのHome Premiumで16GBだったのが、64bitのProfessionalなら192GBと大きな開きがありました。それに対し、10はHomeでも128GBまで積めますから、もうそれで十分なんですよね(Proは2TBまで)。Hyper-VやBitLockerみたいなPro以上でないと使えない機能を目当てにしないなら、実際Homeがお勧めですね」

コネクタの光がラグジュアリーな白い電源ユニット登場

光モノで目立っていたのは、SuperFlowerのATX電源ユニット「Leadex III Gold ARGB」シリーズだ。定格850W/750W/650W/550Wモデルがあり、価格は順に1万8000円強と1万7000円強、1万6000円前後、1万5000円前後となる。

80PLUS GOLD認証を取得したフルプラグイン電源で、天面の13cmファンと内部のコネクタ部分が光る仕様となっているのが特徴だ。背面にある「RGB Ready」ボタンを押して12パターンの発色が楽しめる他、主要マザーボードメーカーのイルミネーション機能にも対応する(ただし、MSIとASRockの一部のマザーボードでは同期ができなかったり設定が保存できなかったりする。)。

入荷したオリオスペックは「コネクタ部の複雑な造形によってギラギラ感が出て、存在感のある光り方をしますね。白いボディーも光色が映えますし、欲しい人は多いんじゃないでしょうか」と話していた。

なお、同じタイミングでRGB LED機能を省いた「Leadex III Gold」シリーズも登場している。こちらは黒いボディーを採用しており、電源ユニットとしての基本機能は変わらない。価格は各モデルとも2000円程度安い。

OLEDの小窓がついたIN WIN「905」がデビュー

PCケースでは、IN WINのE-ATX対応ケース「905」シリーズが話題になっていた。2013年12月に登場したタワーケース「904」の後継で、前面から上面、背面まで一枚のアルミプレートを曲げて成形するデザインを踏襲している。左右の側面を強化ガラスパネルで覆う。

前面下部にアドレサブルLEDパネルを備えた「IW-905-ARGB」と、表示内容を調整できるOLEDディスプレイをはめた「IW-905-OLED」の2種類があり、価格は順に3万2000円前後と3万5000円強となる。

ドスパラ秋葉原本店は「904は長らく定番の座にありましたし、その良さをしっかり引き継いでいるため、905も人気が出そうですね。特にOLEDパネルはテキストやGIF画像も表示できるので、いろいろ遊べそうです」と評価していた。

Intel現行世代最安5500円の「Celeron G4930」が店頭に並ぶ

CPUでは、Intelから2コア2スレッドの「Celeron G4930」が登場している。Intel UHD Graphics 610内蔵で価格は5500円前後。クロック数は2018年4月登場の「Celeron G4900」から100MHzアップの3.2GHzとなる。

入荷したTSUKUMO eX.は「Intel CPUのエントリーモデルの系譜ですね。一定の需要はあると思います」と話していた。

マザーボードで目立っていたのは、クリエイター向けをうたうASRockのX570モデル「X570 Creator」。価格は6万900円前後となる。

14フェーズの電源回路やDr.MOS、長寿命ファンをチップセットクーラーに備えるなど高耐久な作りで、Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)やThunderbolt 3などが使える。その他、10GbEを搭載し、PCIe 4.0対応のM.2スロットも2基そろえている。

パソコン工房 秋葉原BUYMORE店は「ゲーミングモデルのように基板にイルミネーションLEDをあえて載せない、という方向性がはっきりしたマザーボードですね。第3世代Ryzenでクリエイターマシンを作りたいという人には良い選択肢だと思いますよ」という。