狭額縁でコンパクトボディー、ビジネスに役立つ機能多数の13型ノートPC「Latitude 3301」

デルの「Latitude 3301」は、13型ディスプレーを搭載したエントリークラスのビジネス向けクラムシェルノートパソコンだ。狭額縁デザインの採用により本体幅と奥行きを抑え、観やすい画面サイズとコンパクトなボディーサイズを両立しているのが大きな特長。小型軽量ながらインターフェースが充実しており、指紋認証センサーやWWAN(ブラックモデルのみ)など、ビジネスシーンで役立つ機能も数多く搭載。今回、Latitude 3301の実機を試す機会を得たので、外観や使い勝手、パフォーマンスなどを2回にわたって紹介していこう。

使い勝手のよさを追及した上質なボディー

デルのノートパソコン「Latitude」ファミリーは、ビジネスシーンで求められる機能や堅牢性、セキュリティなどを追及したモデル。ハイコスパの「3000」、高機能な「5000」、優れたパフォーマンスとプレミアム機能を備えた「7000」の3シリーズで展開されている。

Latitude 3301を手にとってみて、まず印象に残るのがそのコンパクトさ。13.3型のディスプレーを搭載しながら、本体の幅がおよそ307.6mm、奥行きが204.5mmに抑えられており、一般的な11~12型クラスのノートパソコンとあまり変わらないサイズ感を実現している。

本体の薄さもおよそ16.8mmとスリムな方で、重量は最小構成時に約1.18kgとなっている。試用機はメモリーを8GBに増設したモデルのためかそれよりも若干重く、実測で1.2kgだった。

ボディカラーはアルミニウムとブラックの2色が用意されているが、WWANを選べるのはブラックのみとなっているので注意が必要。今回はブラックモデルを試したが、梨地仕上げした金属のような質感で、剛性も高そうだった。

ちなみに、ヒンジ部分はラバーっぽい素材で覆われており、ディスプレーを135度以上開くと底面に潜り込んで本体奥側を少し持ち上げてくれる。そのため、本体底面の通気孔と机の間に隙間が生まれ、排熱効率がアップする。同時にキーボードに傾斜がつくため文字入力もしやすくなっている。

デルによれば、その際内蔵センサーで机、手、ひざのいずれに置かれているかを認識して本体の冷却を調節しているとのこと。実際、ひざの上で作業していても底面が熱くなりにくい印象だった。

コンパクトながらインターフェースが充実しているのも特徴で、本体左側面には電源コネクター、HDMI 1.4、USB 3.1 Gen1(Type-C)、microSD 3.0カードリーダーが、本体右側面にはUSIMカードトレイ(ブラックモデルのみ)、ユニバーサル オーディオ ジャック、USB 3.1 Gen1が搭載されている。

このうち、USB Type-CはPower DeliveryおよびDisplayPort 1.2にも対応。付属のACアダプター(65W)を使わなくても、USB Type-C経由で本体を充電できる。ただし、30Wくらいの出力の小さなUSB Type-Cアダプターやモバイルバッテリーだと、充電しながらの利用は厳しそうだ。

WWANモデルに搭載されているUSIMカードスロットは、microSIMに対応している。手持ちのSIMカードがnanoSIMの場合、サードパーティー製の変換アダプターを取り付ければ装着することは可能。今回試した限りでは変換アダプターをつけたnanoSIMでも問題なく動作したが、あくまでも自己責任で行なってほしい。

高品位なディスプレーと、タイプしやすいキーボードを搭載

ディスプレーは13.3型で、解像度はHD(1366×768ドット)またはフルHD解像度(1920×768ドット)のアンチグレア(非光沢)パネルを選択することができる。

試用機にはフルHDパネルが搭載されていたが、視野角が水平垂直とも160度と広く、斜めから観ても色味や明るさの変化が少なかった。輝度は300nit、コントラスト比は400:1と標準的なスペックだが、色再現性は良好で、メリハリがあり見栄えのする表示が可能だった。

ディスプレー上部のベゼルには約92万画素のウェブカメラが内蔵されており、HDビデオ(1280×720ドット、30fps)の撮影が可能。

キーボードはキーピッチが横18.70mm、縦18.05mmと余裕があり、タイプはしやすい方。キーストロークは浅めだが、キーボード面の剛性が高いうえ、キー自体もしっかりとクリック感があるため入力がしやすく、タイプミスも起きにくかった。

ちなみに、キーボード右上にある電源スイッチは指紋認証センサーが内蔵されており、電源投入から生体認証を使ったログインまでシームレスにできる。電源スイッチは周囲が少し盛り上がっているため手探りでも他のキーと区別しやすく、指を添えやすくなっている。そのためか、指紋認証の認識精度も良好で、スムーズにログインできた。

タッチパッドはボタン一体型で操作スペースが広いため、ジェスチャーなどがしやすいのが特徴。カーソルの追随性やクリックボタンの反応などもよく、細かい操作がしやすかった。またエッジ部分にダイヤモンドカット加工が施されており、高級感があるのも好印象だった。

狭額縁デザインのコンパクトなボディーに高品位なディスプレー、タッチタイプしやすいキーボード、充実したインターフェイスを搭載したLatitude 3301。今回は、外観や使い勝手を中心に紹介したが、次回はその気になるパフォーマンスをチェックしていこう。