HP Envy 13レビュー:安いのに安っぽくないお買い得ノートPC

米Gizmodo編集部がHP Envy 13をレビューしました。いわく「他社とここまで張り合えるHPラップトップは久しぶり」というこの端末、何がどう高評価なのか見てみましょう。

安価なHPラップトップといえば、ちょっと前なら一目でわかったもんでした。プラスティックのボディを金属ぽく見せようとした野暮ったいペイントに、分厚いボディが定番。ただ、今回は違います。HP Envy 13は、え!これいい!と驚いてしまう良端末。速い、そして安い。もちろん、安さには理由があるので妥協点は必要ですけどね。

スペックだけ聞いてるとすごくいい!

値段との妥協点=マイナス点に行く前に、スペックから。HP Envy 13はスペックだけ見ているとなんと素晴らしいことかと唸ります。

13インチで、750ドルスタート。第8世代のCore i5 Uプロセッサ、RAMが8GB、SSDは256GB。安価ラップトップでこれより安くするのが難しい、類似スペックのLenovo Yoga 730よりも10ドル安い。ただ、レビュー用にHPが貸してくれた端末はさらにスペックがアップしたもので、第8世代Core i7 Uプロセッサに、RAMが16GB、SSDは512GB、ここにNvidia MX250の外部GPUがついてます。こちら、通常価格1200ドルほど。Razer Blade Stealthが、MX150で容量が256GBで1600ドル、セールで1100ドルなので、やはりHP Envy 13はお買い得だと感じますね。

価格で感心したあとは、パフォーマンス。けっこう、なかなか使えるヤツです。もっと価格帯が上の端末とも余裕で張り合えると思います。『オーバーウォッチ』(1080p)でいうと、HP Envy 13のフレームレートは47fps。Razerは57fpsですが、別に47でもプレイには問題なし。ただ、馬力のいるゲームだとHP Envy 13ではツライですけれど。

HP Envy 13は見た目もがんばっています。安価モデル帯では、ライバルであるLenobo Yoga 730よりもデザインがいいし、もう少し価格が上のモデルと並べてもここ数年のHPは見劣りしないほどデザインがんばっていると思います。見た目も触った感じも安物感がなくなりました。アルミニウムボディにはしっかりとした安定感があるし、厚さは0.57インチ(約14.5mm)だけどRazerよりは薄いし。たためるUSBポートとか、ちょっとした気が利いてるのもデザイン的に好印象。

ハード面もGJです。1080pディスプレイは明るさ最大400nitsで、太陽光の下でも画面が見えます。トラックパッドはWindows Precisionドライバを使ったスタンダードなもの。正直、これがうれしい。価格帯がもっと上のHPラップトップ(Spectre x360 15とか)のトラックパッドは余計なものが加わって使いにくいという経験があるので、個人的にはスタンダードでいい。むしろスタンダードがいい。キーボードは、ちょっともったりした印象があり理想とは言い難いけれど、悪いとも言えない。まぁ、こんなもんかなという感想。

バッテリー、これはないわ…

HP Envy 13最大の難点(少なくてもレビューしたディスクリートGPUモデルでの難点)は、バッテリー。ぜんっぜんダメ。米Gizmodoのバッテリーテスト(明るさ200nits、YouTubeで24時間動画プレイ)の結果、たったの7時間2分で終了。Razer Blade Stealthは10時間超えたというのに。

個人的にはこのバッテリーには大不満。デスクについていつも電源つないでる人ならまったく問題ない端末だと思います。でも、私はバッテリー残量5%切ってから焦るタイプなので、このバッテリーだとピンチになることがあると思いますね。現に、いま窓際の電源ない席でこのレビューを書いてますが、バッテリーが無くなるのが先か、書き終わるのが先かというめちゃくちゃギリギリの焦り状態ですから。ただ、ディスクリートGPUじゃなくていいというなら、基本モデルはもうちょっとバッテリーもちいいのかな。

750ドル。HP Envy 13は、価格の割に多くのことができるマシンだと思います。お買い得だと思います。学生や親の端末買い替えにはベストかも。数年後にいいやつ買うために今はコスト抑えたいという人にもおすすめのモデル。レビューした端末のバッテリーが残念だったことが悔やまれてならないですね。もし、これでバッテリーがよければ、ただのお買い得端末から、いまイチバン買いな安価モデルに格上げされていたはずなのに…。