Windows 10のアップデート対策で最もやってはいけないこと

Windows 10が企業に課す頻繁なアップデートを効率的に管理する方法はあるのか。企業がやりがちな「最も好ましくないアプローチ」とは何か。

Windows 10のアプリケーションテストをどう実行するかという問題に対し、どんな場合にも通用する万能薬は存在しない。だがGartnerの顧客が過度に楽観的、あるいは過度に悲観的と見なした2つのアプローチがある。

楽観的アプローチでは、「Windows 10はWindows 10」であり、いったん機能したアプリケーションは引き続き機能すると考える。最初にWindows 10に移行する段階で、それまでのOSバージョンアップと同様に全アプリケーションのテストを行い、以後はSACアップデートがリリースされてもテストは実施しない。

だがWindows 10はSACアップデートごとに重大な変更が加わるため、アプリケーションのテストを無視することはできないとGartnerは指摘する。アプリケーションが引き続き機能するかどうかを確認せずに新しいアップデートを配信すれば、動かなくなったアプリケーションを再び機能させるために変更を撤回する事態になり、いら立ちや生産性の低下につながりかねない。

そうした事態が生じたとしても、いずれはそのアプリケーションの障害を引き起こしたアップデートを適用しなければならない。企業はアプリケーションの修正や入れ替えに追われることになる。