「端子違いで画面が映せない」を1本で解決。頼れるモニタ変換アダプタをベルキンが発表

アップル製品向けを中心とした周辺機器を手がけるベルキンが、ちょっとユニークなディスプレイ変換アダプタを発売します。モデル名は機能を列挙した『Multiport to HDMI Digital AV アダプタ(VGA、USB-C、HDMI、Mini DisplayPort)』という長いもの。

発売日は8月23日、想定価格は1万6800円(税別)。なおAmazon.co.jpでは、発売記念セールが開催されます(後述)。

最大の特徴は、そもそもの製品のコンセプトが面白いこと。いわば、「ビジネスで使われる、ディスプレイ変換におけるトラブルを1本で解決」的なところを狙ったモデルなのです。

具体的な機能としては、4種類の映像入力端子(USB Type-CとHDMI、ミニDisplayPortとVGA)をHDMI出力に変換する――つまり、ディスプレイ側にHDMI端子さえあれば、昨今使われるだいたいの機器を接続できるというもの。

プレゼンなどでPCを持ち込む際にあるなるな「ディスプレイ変換アダプタやケーブルがない」事態を、ほぼこれ1つで防げるという位置づけの製品......というわけです(欲を言えば、フルサイズDisplayPortも欲しかったところですが)。

こうした「救急箱」的な狙いを支えるのが、トラブルシューティング用製品として考えられた使い勝手の良さ。まず嬉しいのが、全ての端子がケーブル直付け仕様になっている点。このため、他のディスプレイ変換アダプタであるなるな(ありますよね?)「アダプタはあっても接続ケーブルが見つからない」といった事故を回避できます。

とくにVGA(D-Sub 15ピン)ケーブルなどは、昨今では次第に大型店でなければ入手が難しくなりつつ扱いとなってきたため、とてもありがたいところです(もちろん他の端子も重要ですが)。

さらに、入力側の4種類の端子にはマグネットが仕込まれた「磁化ケーブルヘッド」仕様。端子部同士がマグネットにより固定できるため、ケーブルの絡みを抑え、ひいては長期的な内部断線の可能性も抑えられるという、気の利いた機構です。

製品保証に関しても3年と、ベルキン製品らしい長さなのもポイント。保険的な意味合いを持った製品だけに、保証が長いのは重要なポイントでしょう。

そしてもうひとつの隠れた特徴が、入力側にもHDMIがあるため、単なるHDMI-HDMIケーブルとしても使えること。こうした変換アダプタでは、ともすれば「変換をしない」構成の端子は搭載しない場合が多いものですが、本機はしっかりと搭載します。

これはもちろん「これ1本を備えていれば安心」という状態にするため。コンセプトを支える仕様というわけです。

さらに信号変換は信頼のアクティブタイプ。信号変換に専用回路を搭載しているため、電源は必要になりますが、ホスト(PC)側との相性問題が発生しにくいというメリットがあります。

となると気になるのは電源を取る方法ですが、こちらは映像出力側のケーブルから分岐した、電源供給用のUSB Type-A端子が担当します。そのため、なんらかの形でこのUSBを接続する必要があります。

変換可能な信号の解像度に関しては、4Kにも対応(ただし重要なリフレッシュレートは非公開)。また、オーディオ入力が可能な端子――USB Type-CとミニDisplayPort、HDMI――に関しては、音声変換も対応します。

このように本製品は、ディスプレイ関連の端子変換でよくある(トラブルになりやすい)事例の多くを1本で解決できるという「備えあれば憂いなし」系アイテムとしてかなり強い仕様となっているのが特徴。

さらにここまで紹介してきたように、ホスト側のショートケーブル一体型構造や磁化ケーブルヘッド仕様など、使い勝手の良さに関しても手厚い配慮がなされています。

ディスプレイ変換アダプタとしては決して安価な製品ではありませんが、製品コンセプトが刺さった方であればそれだけの価値はあるとわかるはず。「会議室にこれ1本」や「プレゼンに出かける際にはこの1本」といったように、保険的な備えとして頼もしい製品となりそうです。

なお本機は、発売を記念して、Amazon.co.jpでセールを開催します。発売日の8月23日には先着30人限定で30%オフとなるクーポンを配布。8月24日から8月29日までは、枚数制限なしでの10%オフクーポンを配布します。初日の30%オフは、クーポンセールとしても割引率が大きいので、(当然ながら)購入する場合は、可能であれば狙いたいところでしょう。