ニンテンドースイッチ向け超小型ドックCovert Dock発表、PD対応30W充電器にHDMI出力を一体化

ニンテンドースイッチ向け周辺機器メーカーのGenki が、USB-PD対応AC充電器にHDMI映像出力を一体化したポータブルドック「Covert Dock」を発表しました。

純正ドックより体積で1/10以下、純正ACアダプタ単体よりも小さな本体で、USB-PD対応30W出力のUSB-C端子、データ対応USB-A(3.1)端子、HDMI出力を備えており、スイッチを充電しながらテレビに1080pで映して遊べます。

ニンテンドースイッチ(Liteじゃないほう)は据え置きと携帯ゲーム機のハイブリッドとして、単体ではどこでも持ち歩ける「携帯モード」で、家では充電+HDMI出力ドックに乗せた「TVモード」で遊べること、そして分離式のコントローラで手軽にグループで遊べることが特徴です。

しかし純正ドックはそもそも据え置き前提なので可搬性は考えておらず、別にACアダプタも必要なことから、ただでさえ大きなスイッチと一緒に普段から持ち歩くのは厳しいものがあります。

というわけで開発されたのが、ACアダプタとHDMI出力を一体化したCovert Dock。形状としては、USB-CとUSB-A端子がついたAC充電器に、なぜかHDMI端子が並んでいるような外見です。

コンセントにCovert Dockを挿して、スイッチにはUSB-Cケーブルを、テレビにはHDMIケーブルをつなぐことで、純正ドックと同じようにテレビで遊べます。

USB-Cのほか、フルサイズのUSB 3.1(タイプA)端子も搭載。給電専用ではなくデータ転送に対応しているため、純正ドックと同様、USB端子にコントローラなど周辺機器を接続して利用可能です。

ニンテンドースイッチの持ち運びドックとして開発された製品ですが、PD 3.0を始め標準規格に対応しており、スマートフォンやMacBookなど、USB-C端子から映像信号を出せる機器のHDMI出力アダプタとして、またUSB-Cしかない端末にUSB-A端子の周辺機器を接続するためにも使えます。

ACアダプタとしては、最新の小型大出力モデルで使われるGaN(窒化ガリウム)を採用。USB-PD 3.0規格に対応しており、ニンテンドースイッチの18Wだけでなく、スマートフォンやSurface GO、MacBook AirなどのノートPCにも最大30Wで給電できます。

Covert Dock は現在クラウドファンディングサービスのKickstarterで支援兼先行注文を募集中。価格は最安の限定先行割引がCovert Dockひとつで49ドル、世界対応プラグアダプタつきが59ドルなど。日本にも出荷できます。

クラウドファンディングなので、目標額の支援を達成しても公約どおりに出荷されるとは限りません。ただしメーカーのHuman Things(Genkiブランド)は昨年、ニンテンドースイッチ向けのBluetooth音声出力アダプタのクラウドファンディングを成功させ、実際に製品版を出荷させた実績があります。

それもあってか、Covert Dockは目標の5万ドルは開始40分でクリアしてしまい、現在は600%達成にあたる30万ドル超が集まっています。出荷は万事滞りなく進んだと仮定して2019年12月。

スイッチに限らず使える HDMI出力+USB-A端子の汎用性が受けたのか、単にUSB-PD対応で小さくツメが畳める充電器としての人気かは分かりませんが、出先でせっかくスマブラやマリオカート等々の面子が揃い大画面テレビもあるのにドックがなくて映せず涙を飲んだプレーヤーがよほど多かったようです。