待ちに待ったUSB PD対応の電源アダプター&バッテリーの合体機

以前は電源アダプターとモバイルバッテリーが一体になったものをメインに使っていたが、USB PD(USB Power Delivery)による充電の速さを知ってしまうと少し物足りなく、最近ではバッテリーへの充電が少し面倒になるが、PD対応の単体モバイルバッテリーを使っていた。

PDに対応すると何がいいのかといえば、必要に応じて電圧を高めて急速充電ができること。そしてPDの規格に沿っていればいろいろなものと組み合わせて使える。PDにはW数の記載があり、容量的に足りていればノートPCの充電もできる。

そして、PDは双方向なので、モバイルバッテリーからの充電のほか、モバイルバッテリーを充電するときも時間が短くなる、そして、バッテリーと電源アダプターが合体していれば、コンセントがあればPD対応の電源アダプターとして使い、バッテリーを経由せずに急速充電も可能になる。

PDはType-Cのコネクターを使い、Type-Cのコネクターを持つAndroidスマートフォンならPDの恩恵を簡単に受けることができるのだが、iPhone用も別途Type-C~Lightningのケーブルを用意すれば急速充電が可能になる。

とにかく便利なPDだが、これまでPDを使うにはPD対応のモバイルバッテリーと充電器を別々に持って歩く必要があり、一体型の便利さとPDの充電速度のどちらをとるかが悩みだった。

そんなときにあるメーカーからPDに対応するモバイルバッテリーとACアダプターの合体機種が登場すると発表があり、期待していたのだが残念ながらキャンセルとなってしまった。他に同様のものを探すが適度な価格ものがなく、あきらめていたところにRAVPOWERから突然発売のニュースがあったのだ。

発表された機種はRAVPOWER「RP-PB122」でバッテリー容量は5000mAh。いまどきのモバイルバッテリーならもう少し上の容量が欲しいところだがしょうがない。PDは最大18W出力に対応、従来のUSBポートもQuick Charge 3.0(QC3.0)に対応した機器なら高い電圧の供給ができる。電池の容量以外、不満ないスペックを持っている。

早速入手して、Type-CのケーブルでAndroidスマートフォンに接続すると急速充電を開始、電圧&電流チェッカーで確認すると9Vの電圧で供給を開始、電流も2A近く流れていて最大18Wでの充電が行なわれている。

コンセントに差し込み、Type-CのケーブルでAndroidスマートフォンに接続しても同様に9Vで電源を供給開始した。

本体にはType-CとUSB Aの2つのポートがあるが、同時につなぐと出力は5Vに固定されてしまうが、2つのポートを使って別々の機器に同時充電することも可能だ。

5Vでなく電圧を上げているときは、バッテリーにあるLEDの容量レベルの4つめのLEDが緑色に点灯する。バッテリーからの充電、バッテリーへの充電ともに5Vより高い電圧のときは緑色に点灯する。

単体でコンセントに差し込んで自らのバッテリーへ充電するときは緑色には点灯しない。スペック表の充電時間も長く書いてあり、急速充電ではないことが残念。もし、バッテリーを短い時間で充電したい場合は、本体をコンセントに差し込むのではなく、別途PD対応の電源アダプターに接続することが必要となる。

5000mAhという充電容量はもう少しほしいところだが、RAVPOWER「RP-PB122」は自分のファーストモバイルバッテリーに昇格した。まだ数日の利用だが、18WのPD対応充電器も含まれ、非常に便利に活用している。