Nintendo SwitchにAndroidをインストールできるROMが公開される

Nintendo SwitchをハッキングしてAndroid端末に変身させてしまった猛者が登場し、実際にインストール可能なROMが公開されています。

2019年2月には、Androidの開発者であるMax Keller氏がNintendo SwitchでAndroid 10 Qを起動させることに成功したムービーを公開しています。しかし、同氏は「自分の仕事ではない」としており、開発者は不明で、ほかの人もインストールできるようなROMの配布なども行われていませんでした。

そんな中、開発者向けのコミュニティサイトXDA Developersでは実際にNintendo SwitchにインストールできるROMが公開されています。

ROMを開発したのは、XDA Developersで活動していた技術者チーム「switchroot」です。同チームは2019年6月にNintendo SwitchへAndroidを移植することに成功しており、7月中にもROMをリリースする予定だとTwitter上で告知していました。

実際にインストールできるのは一般的なAndroidそのものではなく、Android 8.1 OreoをベースとしたオープンソースのOSであるLineageOS 15.1です。さらに、2018年7月以降に製造されたNintendo Switchはハッキング対策機能が強化されているため、使用するNintendo Switchはそれ以前に製造されたものである必要があります。

switchrootは、本来はNintendo Switchではプレイできない「オーバーウォッチ」をプレイしてみせるムービーとともに「移植を待っているつもりかい?」とツイートし、Nintendo SwitchにAndroidをインストールすることの魅力を強調しています。

ただし、既知の問題として「スリープが動作しないためバッテリー消費が早い」「画面の自動回転ができない」「充電自体はできるものの、OSが充電状態を認識しない」「ドックにセットしてもスクリーンがオフにならない」「一部のアプリではJoy-Con操作ができない」「スクリーンに指が触れていなくてもタッチ入力される場合もある」などがわかっています。

XDA Developersのメンバーであるアダム・コンウェイ氏によると、「Nintendo SwitchにAndroidをインストールしても、元からあるOSには影響を与えないので、Nintendo Switchが壊れる心配はご無用です」とのこと。一方で、ROMを公開したlanger hans氏は免責事項として「あなたのものを壊さないようにしてください」と書いており、実際にやってみる場合には自己責任であると暗に述べています。

なお、Nintendo Switchにインストール可能なAndroidのROMはXDA Developersの公開ページで入手できます。