iOS 13でこの秋実現、2台のイヤホンの「ペアリスニング」がかなり便利!

アップルが秋に正式リリースを予定しているiOS 13、iPadOS 13には、2台のAirPodsで同時にペアリスニングが楽しめる「オーディオの共有」機能が加わる。現在配信されているパブリックベータ版で、この機能を試してみた。

1つの音楽ソースを2人が同時に聴けるペアリスニング自体は、取り立てて斬新な機能ではない。有線ヘッドホン・イヤホンやヘッドホンアンプなどを含めれば、これまでにたくさんの対応機器が発売されている。Bluetoothイヤホンでも、たとえばかつてフィリップスには「MusicChain」という機能があり、筆者が以前取材したTX2BTやSHB5900などが対応していた(製品レビュー)。

AirPodsに関しては、これまで音楽リスニングはプレーヤー機器と1対1で接続することしかできなかった。次世代のOSで実現するペアリスニングでは、どのように便利になるのだろうか。

「オーディオの共有」機能の使い方はとてもシンプルだ。最初に1台目のAirPodsをペアリングしてから、続いてもう1台のAirPodsのフタを開け、iOS/iPadOSデバイスに近づけると、おなじみのワンタッチペアリングのアニメーションが表示される。AirPodsのケースのペアリングボタンを長押しすると2台目のイヤホンがペアリングされ、プレーヤー機器のBluetoothデバイスのリストに、2つのAirPodsが同時に「接続済み」機器として表示される。

さらに、2台のAirPodsに音声をストリーミングするためには、コントロールパネルなどから出力先を設定する。2台のペアリングされたAirPodsの右側に表示される丸いチェックボックスをオンに切り替えると、タイミングがピタリと同期した音が、2つのイヤホンから同時に聴こえてくる。さらに、音量はそれぞれのイヤホンごとに設定できる。

イヤホンの組み合わせはどうだろう。今年3月発売の第2世代AirPodsを1台目に設定し、2台目に2016年発売の初代AirPodsを接続すると、問題なく再生できる。さらに最新のApple H1チップを搭載したPowerbeats Proをペアリングしてみても、問題なくペアリスニングが行えた。なお、2台目にApple W1チップを搭載するBeatsXを組み合わせた場合、片側のイヤホンから音が出ない状態になったが、これはまだベータ版だからかもしれない。

なお、オーディオを共有できるアプリはアップル純正の「ミュージック」だけではなく、NetflixやAmazonプライム・ビデオなど動画ストリーミングアプリでもOKだった。この秋に新OSがリリースされたら、電車や飛行機などで、1つの画面をのぞき込みながら2台のAirPodsで音を聴く光景が増えそうだ。