本体設計一新のThinkPad X1 Yoga日本版発売。ついにYogaも狭ベゼル化

レノボ・ジャパンが、タブレット兼用14インチノートPCの高級モデル『ThinkPad X1 Yoga』(以下、X1 Yoga)の第4世代機を発表しました。発売日は6月25日、つまり本日から。代理店向けモデル価格は24万6000円(税別)からです。

X1 Yogaは、レノボ自慢の360度回転ヒンジにより、タブレットモードやテントモードといった形状で使えるWindowsノートPCです。現行の第3世代モデルと比べた際の特徴は、液晶パネルや本体設計が一新され、本体サイズが約323×218×15.5mm(幅×奥行き×厚さ)と、大幅にコンパクトになった点。

第3世代は約333×229×17.05mmだったことから、幅と奥行きが1cmほど小さくなった格好に。底面積は2年先んじてナローベゼル(狭額縁)化を果たした兄弟機ThinkPad X1 Carbon(第7世代は約323×217×14.95mm)とほぼ同じとなりました。

ただし重量は、約1.36kgから。第3世代(約1.42kgから)に比べ減少したものの、本体素材の違い(後述)をはじめとする、変形機構を見越した耐久性の確保や、タッチ搭載に関する保護ガラスなどの重量増により、X1 Carbon(第7世代は約1.09kgから)と比べると重くなります。

もう一つの大きな特徴は、本体素材がアルミニウム合金に一新された点。第3世代ではマグネシウム合金やカーボンを使い分けていたため、技術的には大きな変化です。また、ThinkPad X1シリーズでは初となる「外装側のすべてに金属を採用した筐体」でもあります。合わせて本体カラーには、新色「アイアングレー」を採用します。

そして第7世代のX1 Carbonと同様、テレワーク需要も重視。4基の360度集音マイクとステレオ2ウェイ(低音用+高音用)スピーカーという、X1 Carbonで新規導入された機能を共通で搭載します。

液晶パネルの選択範囲もX1 Carbonと同様で、今回新たに加わった4K(3840×2160)HDR対応版をはじめ、3種類から選択が可能。もちろん、すべてタッチとデジタイザペン対応です(付属ペンは第4世代でも本体内に収納可能)。さらに一部構成では、のぞき見防止機能『ThinkPad Privacy Guard』オプションも選択できます。

このようにThinkPad X1 Yoga 4th(第4世代)は、X1 Carbonだけが備えていたナローベゼル設計などを取り入れ、さらに新機軸となるフルメタル外装(画面パネル側はガラスですが)の筐体設計を導入するなど、基本的な設計を一新したメジャーバージョンアップとなりました。

一方で、第2世代機で象徴的だった有機ELディスプレイモデルは、今回も(少なくとも現状では)復活の兆しがない点や、X1 Carbonと同様、既にインテル側が第10世代Core iをプレビューしているという発売時期の歯がゆさなどは、シリーズのファンとして悩ましいポイントもあります。

しかしファンにとっては、昨年まで存在していた「X1 Yogaの使い勝手と便利さを取るか、X1 Carbonのコンパクトさと格好良さを取るか」という悩みが、重量差は毅然として大きいとはいえほぼ解消されている......というのは嬉しいポイント。高級モデルだけにおいそれと手が出せる価格ではないとはいえ、こちらもX1 Carbonと同じく注目機種となることは間違いなさそうです。