「Google Nest Hub」は画面付きスマスピで最高の完成度 気をつけるポイントは?

Googleの7型ディスプレイ付きスマートスピーカー「Google Nest Hub」(Google ストア価格で税込1万5120円)について、前回は外観や機能面をチェックしたが、今回はタッチスクリーン回りの操作方法をもう少し詳しく見ていこう。

必ず覚えたい「エッジスワイプ」による操作

本製品は、画面の端から中央に向かってのスワイプ、いわゆるエッジスワイプに固有の操作が割り当てられており、これをマスターするか否かで、使い勝手が大きく変わってくる。具体的には、以下の3点は必ず覚えておきたい。

画面を下から上にエッジスワイプ→明るさや音量などのコントロールを表示

画面を上から下にエッジスワイプ→スマートホーム関連のコントロールを表示

画面を左から右にエッジスワイプ→画面を順に戻る(最終的にホーム画面へ戻る)

まず1つ目の下から上へのエッジスワイプで表示されるコントロールバー(正式な名称は不明)からは、調光センサーのオンやオフ、明るさ調整、音量調整、サイレントモードの切り替え、タイマー、システム設定などのメニューがある。何か不明点があればここを開き、ここで設定できなければスマホアプリ(後述)という順序で確認するとよい。

2つ目、上から下へのエッジスワイプでは、スマートホーム関連のコントロールが表示される。すでにGoogle Homeファミリーの製品を導入しており、連携済みの家電があればここに表示されるはずだ。こういった家電製品の操作を、音声ではなくタッチ操作で行う場合はここを使う。

3つ目、最も分かりにくいのが、左から右にエッジスワイプで画面を順に戻る操作だ。この操作を知らないと、どのようにしてタッチ操作でホーム画面に戻ればよいか戸惑うのだが、とにかく左から右へとスワイプを続けていく、が正解だ。普段の利用頻度が最も高い操作だ。

これと関連して、隠しメニューのような扱いになっているのが、ホーム画面を表示した状態で左から右へとエッジスワイプすることで表示される、数字のみの時計画面だ。画面全体を使って時刻だけが表示されるので、遠くからでも時刻を確認できる。写真を表示しなくてもいい人は、こちらがデフォルトでもいいくらいだ。

エッジスワイプによる操作は以上だが、ここで設定できない項目は、すべてスマホアプリ側で行うものと考えればよい。具体的には、ディスプレイの明るさにまつわる挙動や、ホーム画面の表示項目、スマートスピーカーではおなじみとなる応答音のオン/オフなどだ。本体だけでは全ての設定が行えないことは、知っておくべきだろう。

現行の画面付きスマートスピーカーでは最高の完成度

以上、基本的な機能をざっと使ってみたが、画面サイズの割にボディーがコンパクト、設置のしやすさと使い勝手の良さを兼ね備えており、欠点らしい欠点が見当たらない。画面をタップしての操作は、初見ではやや分かりづらいが、マニュアルなしでもすぐに慣れる。

使っていて個人的にプラスと感じたのは、視界の中に常時入っていても、見た目がわずらわしくないことだ。Echo Showでは、画面上で表示される操作のヒントが、スマホのメール着信通知とよく似たエフェクトのせいで非常に目障りだが、本製品は写真+時計表示が基本なので、常に視界に入っていても気にならない。

価格と分かりやすさで隙のない「Google Nest Hub」

筆者はEcho Showはいまいちなじめずリタイアしてしまったのだが、本製品は前述のヒント表示が目障りに感じないことに加えて、場所も取らず、また認識した音声をテキストで表示してくれる分かりやすさもあり、印象は極めてよい。あまり知識のない初心者であってもすぐに使えるようになるだろう。

それでいて価格も、Echo Showの2万7980円やClova Deskの2万7540円に対し、本製品は1万5120円という戦略的な価格設定で、買い得感は非常に高い。総合的に考えると、現行の画面付きスマートスピーカーの中では、最もお勧めできるモデルと言えるだろう。

そんな本製品のライバルとなるのは、近日発売が予定されているAmazonの小型モデル「Echo Show 5」だろう。10.1型の「Echo Show」から大幅にサイズダウンした5.5型ということで手元に置くには最適で、価格は9980円と本製品を大いに意識していることがうかがえる。こちらとの比較は、製品が発売され次第お届けしたい。