iPad Proの購入を検討しているなら必ず知っておくべき5つのこと

最近開催された「WWDC2019」では、「iPadOS」が発表されたり、複数アプリの同時利用が可能になったり、iPadをMacのサブ画面にするSidecarが発表されたりとiPadユーザーにはアツい内容でした。「嗚呼~、iPadほしい~」と財布の口が緩んでいる人も多いのではないでしょうか?

6月時点のラインアップでは、iPad mini、iPad、iPad Air、iPad Proとさまざまな選択肢が豊富です。でも「ビジネスでパソコンがわりに使いたい」という人には、iPad Proを推しています。処理速度が早く、Apple Pencil(第2世代)の充電がスマートで使いやすく、本体と一体化するキーボードが便利で、すべてにおいて機動力に優れているからです。私が熱心に「iPad Proいいよ、すごくいいよ」と言っている理由は、“機動力の高さ“。取り出して、すぐ使えて、長持ちして、インプットもアウトプットも自由でスピーディだからです。

他にもタブレットや2in1と呼ばれるものは多々ありますし、iPadじゃなくていいや、という人はそれを買っていただくとして、今日はiPad Proが1st iPadになるかもしれないという「iPad Pro初心者」のみなさん、または「iPadの第二世代以降放置してさわってない...」というセカンドバージン的ユーザーの皆さんに、知っておいて欲しい事項をまとめてみました。

1.フリック入力が使えないけど、アプリで対応可能

スマートフォンの入力操作として定番のフリック入力。iPadで使用する場合、日本語入力・ローマ字にした状態で左右に分断させると、右側にフリックが出てくる仕組みになっていました。ところが、iPad Proは、フリック入力に対応していません。フリックではなくキーボードを使いましょうね、ということかもしれませんが「えーっ、そんなの困るよ!! 」という方は、フリック入力が使えるようになるアプリを使いましょう。私のおススメは片手キーボードPRO 。

キーボードの位置や幅を変えられるので、自分の手のサイズにあわせてカスタマイズが可能。iPhoneで使うのも便利です。

2.他のiPadと違って「USB-C」で充電

iPhoneもiPadがすべて「Lightningケーブルで充電できた」のは2018年10月まで。翌11月にリリースされたiPad Pro11インチと12インチはUSB-Cポートになったので、充電には18w以上のUSB-Cケーブルが必要になりました。私の場合、USB-Cで充電するものを殆ど所持していなかったので、iPad Pro購入後「出張にもっていくケーブルがない」とか「バッテリーに接続できるケーブルもってない!!」と、だいぶバタつきました。さまざまなタイプのUSB-Cケーブルを購入しておくと良いでしょう。なお、購入時は最大出力をチェックも忘れずに。

また、他のiPadからの乗り換えの人は、これまで使っていたアクセサリーは全て使えなくなりますので、心とお財布の準備を。出力用のアダプターを買うなら、オールインワンのタイプがオススメです。

私が使っているのはTUNEWEAR AlMIGHTY DOC。スリムで軽くて、HDMI出力、SD、microSDカード読み込みが出来て多機能。アダプターを複数所持しなくて済むので便利です。

3.純正キーボードを使うと、ケースが付けられない

iPad Pro 10.5インチまではiPad本体にケースをつけた状態でキーボードを設置することができました。ところが11inchになってからは、キーボードが手帳型(フォリオ)になった為、別のケースをつけることができません。よって本体側面は常にむき出しの状態になります。「落としそうだから頑丈なケースに入れて使いたいといのに」...という人は、ソフトウェアキーボードを使うか、純正以外のキーボードを選択しましょう。

なお、このフォリオ型になったことで、薄く扱いやすくなったので私は気に入っています。(正直、落として側面のアルミがかけちゃったんですけどね。)

不満としては、指紋や汚れがつきやすいこと。特に女性は日焼け止めやファンデーションなどが付着しがちです。困っていたところ、カメラ好き界隈では「ミューズのウェットクロスでレンズに付着した汚れがとれる」と話題になっているのを聞いたので、iPad Proでも試してみました。そしたらめっちゃきれいににとれました。要するに皮脂汚れがつきやすいということなのだと思います。

ちなみに純正のキーボードは光りません。これはiPad Air(10.5)も同様です。とはいえ「タッチタイピングだし、キーボードなんか見てないから別にいいよ」という方は気にする必要なし。ただ、Mac Bookはじめ、一般的なキーボードに比べるとキー同士の幅が狭く、右端は若干つまり気味になっているので、その部分はご注意ください。まぁ、使っていくうちに慣れますけどね。

4.ディスプレイの角度を2種類から選べるけれど、自由度は低い

iPad Pro +SmartKeyboard Folioの組み合わせの場合、ディスプレイ角度を2種類から選べます。

ただし、二番目の角度は、一般的なパソコンデスクに置いた時、かなり椅子を下げないと背中が丸まりがち。実はiPad Proは「ラップトップ」...つまり膝の上においた角度で使うのが一番使いやすいのです。モバイル端末としては、それこそ優秀なポイントになるのですが、帰宅時、帰社時にも続けて使いたいなら、別途スタンドとBluetoothキーボードを導入したほうがカラダのためです。無理すると背中や首や肩や腰に来ますので。

私は自宅のデスクで使う際、ロジクールの「K480」というワイヤレスキーボードを使っています。

テキストタイピングに最適な角度で「キーボード打ち込んでるなー」と実感できる音がします。オフィスだとちょっとうるさいかもしれませんので「ッターン」ってならないよう、そのあたりはご注意を。

5.スクリーンショットが片手で撮れる

iPad Proにはホームボタンがありません。Face ID、顔認識でロック解除ができるようになっているからです。それに伴い、ホームボタン+スリープボタンでスクリーンショットを撮影する、という技が使えません。ではどうやって撮影するのか。こちらをご覧ください。

これ、めちゃくちゃ良くないですか。数ある「iOSしぐさ」の中で、もっともスマートで、もっとも簡単なんじゃないかと思っています。両手をキーボードから離す必要がないし、二本指だけでいい。スクリーンショットをたくさん撮る必要があるライターとしては、大変重宝する機能です。

以上、5つの事項をあげましたが、他にも「iPad ProはApple Pencil2対応なので充電がダサくなくていい」とか「ペンシルがコロコロ転がらないからいい」「本体充電が長持ちするのが良い」というわかりやすい利点もあります。

なお「ビジネスに使う場合、Apple Pencilって必要ですか」との質問をいただくことが多いのですが、それにはいつもこう答えています。

「普段から手書きメモを多用するなら必要。使わないなら不要」

会議でホワイトボードを使って思考をまとめるのが好きとか、アナログの手帳にアイディアを書き込むのが好きとか、プレゼンを作る前は必ずペンで下書きをするとか、手書きマインドマップが大好き、というタイプの人なら、迷わず買うべきです。最高に使えます。一方、アイディアはスマホにフリックで打ち込んでいる、手帳に手書きなんてしたことないという人は、特段必要ないでしょう。

最初これを見極められずに全員にApple Pencilオススメしていたら「使わないじゃないか」と怒られたので、多分、これが最適解だと思います。もちろん「手書きでもデジタルで保管できるなら話は別だ」という人なら、取り入れてみると良いと思います。いいですよ、手書き。

それでは楽しいiPad Proライフを。