Androidのバッテリーを節約する10の方法
スマートフォンのスタミナは、設定によって変わる。設定項目が多く、柔軟度の高いAndroidでは、まず何をすればいいのかが見えにくいものだ。本稿では、バッテリー持ちを長引かせるために活用したい10個の設定をご紹介しよう。
なお、検証にはAndroid 9搭載の「Pixel 3」を用いているが、機種やOSのバージョンによって詳細が異なる場合もあるので、ご了承いただきたい。
(1)「バッテリーセーバー」を有効にしよう
Android搭載のスマートフォンでは、バッテリー消費を抑えるための「バッテリーセーバー」機能が利用できる。最新のAndroid 9の場合、バッテリーセーバーをオンにすると、一部アプリのバックグラウンド更新がオフになり、画面がオフのときに位置情報サービスが使われなくなる。
「設定」アプリから「電池」→「バッテリーセーバー」を選択し、「今すぐONにする」をタップする
すると、ステータスバーのバッテリーアイコンが赤くなった
機種独自の節電機能を備えているケースも多い。例えば「Xperia」シリーズなら、日常的に活用するための「省電力モード」と、災害時などに最低限の機能だけを残す「緊急省電力モード」が用意されている。手持ちのスマートフォン独自の機能がある場合には、その内容を確認して使いこなそう。
(2)バッテリーの最適化をオンにする
Android 9では、同じく「バッテリー」の設定項目に「自動調整バッテリー」という機能が追加されている。これをオンにしておくと、スマートフォンがユーザーの利用傾向を学習し、使用頻度の低いアプリのバッテリー使用が自動的に制限されるようになる。
「設定」アプリから「電池」→「自動調整バッテリー」を選択。「自動調整バッテリーの使用」をオンになっていることを確認
初期状態で有効になっている機能だが、ふとした操作でオフにしてしまっている場合には、あらためて有効に切り替えておこう。
(3)バッテリー消費量の多いアプリを制限する
バッテリーを浪費するアプリは手動でアンインストールしたり、不具合がある場合には、強制終了したりすることも重要だ。バッテリーの消費状況を確認するには、「設定」から「その他アイコン(画面右上にあるアイコン)」をタップして、「電池使用量」の画面に切り替えればよい。
この設定画面から、よく使うアプリのバックグラウンドでの電池使用を個別に制限しても、バッテリー持ちの改善につながるはずだ。
「設定」アプリから「電池」→「その他アイコン」をタップし、「電池使用量」をタップ
「フル充電以降の電池使用」にあるアプリをタップ。例えば、「バックグラウンドでの使用の制限」→「制限」をタップするといった操作が行える
(4)ディスプレイを調整する自動調整をオフにし、手動で設定
ディスプレイ表示は、バッテリーを大量に消費しがちだ。特に直射日光下の屋外や、窓際のデスクなどでは、意図せずに画面の明るさが高くなり、バッテリー消費を早めてしまう。そういった場合には、「明るさの自動調節」をオフにし、「明るさのレベル」を小さく整えよう。
「設定」アプリから「ディスプレイ」→「明るさの自動調節」をタップし、「明るさの自動調節」のスイッチをオフに。1つ前の画面に戻り、「明るさのレベル」をタップして、スライダを左にドラッグ
ただし画面が極端に暗くなると、視認性が悪くなる。また、周囲の明るさが暗くなった場合に、調整を怠ると反対にバッテリーの消費が増えてしまうこともある。一般的な利用では「明るさの自動調整」はオンにしておく方がよい。バッテリー残量が少なくなったときの応急処置的な対策として活用するのがオススメだ。
(5)画面のスリープ時間を短くする
同じくディスプレイの設定項目から、「詳細設定」内にある「スリープ」をカスタマイズしておきたい。画面操作をしていない際に、なるべく早く画面がオフになるように設定しておけば、うっかり画面をつけっぱなしにしたことによる余計なバッテリー消費を予防できる。
「設定」アプリから「ディスプレイ」を選択し、「詳細設定」内の「スリープ」をタップ。ここでは最も短い「15秒」を選択
また、Pixel 3のようにスリープ画面に情報を表示する「アンビエント表示」機能が備わっている機種では、こうした機能をオフにしておくことも重要だ。
(6)位置情報の利用をカスタマイズする
位置情報を取得することでもバッテリーを消費している。地図アプリの場合には、ナビゲーション機能を利用するのに必要だが、長時間利用しない場合には、これをオフにすることで省電力につながる。
「設定」アプリで「セキュリティと現在地情報」をタップ。画面下部にある「位置情報」をタップ
「位置情報の使用」をオフにすればよい
また、アプリごとに位置情報を取得するかの権限も変更できる。マップなど必要なアプリは有効にしておき、位置情報を使わなくてもよいアプリに関しては、権限を付与しない方がよい。これは上記の「位置情報」画面で「アプリレベルの権限」を選択することでカスタマイズ可能だ。
(7)通信機能と通知ライトをオフにする
Wi-Fi、Bluetoothなどをオンにしておくと、実際に通信をしていなくても接続先を探したり、周辺機器と通信したりすることでバッテリーを消費しがちだ。節電を徹底するのであれば、非使用時には、小まめにオフにしておこう。
「設定」から「ネットワークとインターネット」をタップし、「Wi-Fi」のスイッチをオフに。「設定」から「接続済みの端末」→「接続の設定」→「Bluetooth」をタップしてスイッチを切り替える
もちろん、ワイヤレスイヤフォンなどを使用すると端末のバッテリー消費は増えやすい。バッテリーの持ちが気になるタイミングでは、周辺機器の使用を控えよう。
(8)キー操作音とバイブレーションをオフにする
キーボードの操作音やバイブレーションによるフィードバックをオフにすることも、バッテリーの消費を抑えることにつながる。
パッドの操作音」「タッチ操作音」「タップ操作時のバイブ」をそれぞれオフにしておこう
ポコポコという触感は心地よいが、別になくてもいいという人は、オフにしておくことで、バッテリーの持ちが少し伸びるかもしれない。
(9)Googleアシスタントをオフにする
「OK Google」で起動する、おなじみの「Googleアシスタント」。OK Googleに反応するためにバックグラウンドでマイクは動いていると思われる。オフにすることで、どこまでバッテリー持ちを改善する効果があるかは分からないが、その操作を紹介しておこう。
まず、Googleアシスタントをオフにするには、以下の手順が必要だ。
「設定」アプリから「Google」を選択し、「検索、アシスタントと音声」をタップ
「Googleアシスタント」を選択し、次画面で「アシスタント」タブの下部にある「スマートフォン」をタップ、「Googleアシスタント」のスイッチを操作しよう
しかし、この状態では「OK Google」に反応して、画面下部に「Googleアシスタント」を有効にするのを促すポップが表示されてしまう。これを無効にするには、下記の設定操作が必要だ。
「設定」アプリから「アプリと通知」を選択し、「デフォルトアプリ」をタップ
「アシストと音声入力」→「アシストアプリ」をタップ。「なし」を選択
(10)アカウントの自動同期をオフにする
登録したアカウント情報からデータを同期する際に、バッテリーを消費している。これを抑えるためには、アカウントに関するデータの自動同期をオフにしておこう。
「設定」アプリから「アカウント」を選択する
また、不要なアカウントを端末から削除しておくとも節電につながるので、過剰にアカウントを登録している人は見直しておきたい。
今回は標準的なAndroidの画面で節電に効果があると思われる設定手順を紹介した。しかし、繰り返しとなるが、Androidのスマートフォンはメーカーや機種ごとの仕様によって、搭載する機能や設定アプリの表示なども異なる。今回紹介した手順が、お手元の端末でそのまま実行できない場合には、機種依存の設定項目について、調べつつ試してほしい。
2019-05-06 02:15:16