Beats版AirPods「Powerbeats Pro」、そのこだわりは?

Beats by Dr. Dreは4月23日、メディア向けに完全ワイヤレスイヤフォン「Powerbeats Pro」の製品説明会を開催した。

Beats by Dr. Dreのプレジデントであるルーク・ウッド氏が製品について詳しく語った。

FCC(連邦通信委員会)認証された書類から、AirPods (2nd generation) と同じBluetooth 5.0仕様だと明らかになっている。

2019年5月発売予定だったが、5月中に発売されるのはアメリカとカナダでのみ。日本は2019年6月発売に延期されると説明された。

Powerbeats Pro ブラックが先行発売となり、アイボリー、モス、ネイビーは、その後順次発売する予定。

高い製品品質を求めるためというのがその理由だ。

2年半前からゼロベースで開発されてきた同製品は、Powerbeats3 Wirelessイヤフォンなどが採用するポリマーナノコンポジット材を使用したティンパニックドライバではなく、異なる振動板素材を使用したピストニックドライバを採用。

振動板全体が均一に振動することでサウンドの分解性能が向上し、継続利用時におけるドライバの劣化も少ないという。

ヘッドユニットには、フロントチェンバー、バックチェンバーのために、レーザー加工による空気を逃がすベント穴が2つ空けられている。

ヘッドユニットのノズルの向きを最適化することで、サウンドと快適な装着感の両立を実現しているという。

イヤーフックも再設計し、また、Appleの人間工学チームと共同でハウジングも新設計している。

Powerbeats3 Wirelessイヤフォンのイヤーフックに関するフィードバックも反映しているそうで、フィットネス系イヤフォンとして高い装着性能を持つ。

Fast Fuel機能により5分間の充電で約1時間半の連続再生が、15分間の充電で約4時間半の連続再生が可能。

充電ケースを使用すれば、最長24時間の連続再生が可能だ。

左、右、あるいは両方で、オーディオを自在にコントロール可能で、どちらのユニットでも同じ操作性が実現できるため、ユーザーの利便性がかなり高まると話している。

Powerbeats Proは、片ユニットだけでも使用することが可能。

Powerbeats Proでは上下にビームフォーミングマイクが搭載されていて、高い通話性能を実現しているそうだ。

なお、充電ケースはブラックのみで、ヘッドユニットのカラーと同じカラーの充電ケースとのセットではない。これは製造期間を短縮するためだと説明した。

連続通話時間は、充電ケースを併用することで最長36時間の連続通話が可能。

充電ケースはLightningケーブルで接続し、チャージする。

現在のBeats by Dr. Dre製品は、microUSBケーブルとLightningケーブルを使用する製品が混在しているが、今後の製品はLightningケーブルによる充電仕様に統一される予定。

イヤーチップは4種類が同梱(1種類は本体装着済)されていて、大、中、小の非常に肌触りの良いシリコンイヤーチップに加えて、ツインブレード仕様のイヤーチップが含まれている。

これにより、使用者にあった高い装着感と遮音性を実現できると考えている。

Apple H1チップ搭載により接続が簡単になっているだけでなく、完全フルワイヤレスイヤフォンとして、トップクラスの最長9時間再生を実現していると説明。

なお、iOSデバイス以外で使用した場合でも、同様のバッテリー性能を実現しているそうだ。

iOSの設定>BluetoothでPowerbeats Proの設定を確認したところ、AirPodsシリーズ同様に「自動耳検出」項目が表示された。

マイクの自動検出、または左右指定も用意されている。

なお、AirPodsシリーズとは異なり、ボタンのアクション設定変更項目はなかった。

Apple MusicのPowerbeats Pro向けプレイリスト「Beats Power Workout」を再生して、少しだけ試聴してみた。

サウンドには解像度感があり、各楽器パートの分解性能も高いと感じた。

眼鏡をかけた状態でPowerbeats Proを装着してみた。

ノズル部分を耳に入れて、イヤーフックを後ろに回すようにして装着する。

これまで様々なイヤーフック型イヤフォンを試してみたが、これほど装着感が快適な製品はないと感じた。