この性能・デザインで9万円台〜の衝撃。ファーウェイ新ノート「HUAWEI MateBook 13」

新生活のスタートが間近に迫っている。とくに入学や就職、転職などで大きく環境が変わる場合、学業や仕事の内容も大きく変わりがちだ。今まではスマホで何とかなっていた人でも、流石にPCを使わずに過ごすのは難しくなっていく場合が多いだろう。

そんな人におすすめなのが、家でも外でもメインPCとして使え、持ち歩きが苦にならないサイズと軽さを実現した、13インチ台のモバイルノートPCだ。13インチ台のノートPCは人気ジャンルとなるだけに各社が力を入れており、各社からさまざまな製品が登場している。

中でも注目したいのが、ファーウェイの「HUAWEI MateBook 13」。スタイリッシュな外観はもちろんのこと、性能もしっかり確保。それでいて10万円を切る価格からの製品ラインナップがあるため、コストパフォーマンスの面でも満足できるのが特徴だ。本機の魅力をさらに細かくチェックしていこう。

梨地の天板を採用した、高級感のあるスタイリッシュなデザインに惹かれる。手触りがサラっとしているほか、指紋が付きにくいといった実用性も備えている

スタイリッシュな狭額縁液晶はアスペクト比3:2でやや縦長

多くのノートPCはアスペクト比16:9のフルHD(1920 x 1080)液晶を搭載しているが、「HUAWEI MateBook 13」は、それよりやや縦長なアスペクト比3 : 2(2160 × 1440ドット)の液晶を採用している。つまり、表示領域は縦にも長い。このため、スクロールせずに見える範囲が広がり、ウェブサイトの表示はもちろん、PDF資料などの一覧性が向上している。

また、ベゼル幅は最小約4.4mmと狭額縁なのも特徴的だ。液晶の下にも余計なスペースが少ないため、画面占有率は約88%と、一般的な狭額縁ノートPCよりも高くなっている。

▲左右のベゼルが細いだけでなく、上下もかなり細くなっているのが特長。アスペクト比3:2の液晶を採用しているからこそ可能なデザインだ

液晶はIPSパネルを採用し、視野角が広め。斜めから見ても色変化が少なく、見やすい表示となっている。さらに、ディスプレイ部そのものが大きく倒れてくれるため、椅子に座って膝の上で使いたい場合でも、自然な角度で使えるのがメリットとなる。

視野角が広いだけでなく、ディスプレイを大きく開いて使えるため、膝の上でも自然な姿勢で利用できる。限られたスペースで使えるのは、意外と重宝する

動画視聴としては十分すぎる音質のステレオスピーカー搭載

ノートPCだと軽視されがちなスピーカーにもこだわりがあり、臨場感あふれるDolby Atmos® ステレオスピーカーを搭載。スピーカーの位置は底面となるものの、音のこもりはほとんどなく、クリアな音がしっかりと耳に届いてくる。動画視聴用としても十分すぎる音質だ。イヤホン端子も備えているので、より高音質で聞きたい場合はこちらを活用するといいだろう。

▲スピーカーは底面の左右に配置。本体が少し浮いていることや、底面が緩やかにラウンドしていることもあり、こもることなく素直な音で再生できた

▲イヤホン端子は本体左側面、USB Type-Cのすぐ隣にある。ちなみにそのすぐ右にある小さな穴は、電源LEDとなっている

第8世代Core i7搭載をはじめ、多くのソフトが軽快に動作する高スペックを実現

次に、気になる性能を見てみよう。今回試用したのは、Core i7-8565U・メモリー 8GB・ストレージ 512GB(SSD)を搭載した上位モデル。下位モデルとして、Core i5-6265U・メモリー 8GB・ストレージ 256GB(SSD)も用意されている。

CPUは第8世代の中でも最新となる「Whiskey Lake」。4コア8スレッドで動作するほか、ターボブースト時の最大クロックが4.6GHzと高く、ノートPCとは思えない高性能が期待できるCPUだ。CGレンダリングからCPU性能を測るベンチマークソフト「CINEBENCH R15」を使って、実際その性能を見てみよう。

▲全コアを使う「CPU」のスコアは763cb、シングルスレッド性能となる「CPU(Single Core)」は189cbと、かなり高いスコアを叩き出した

CPU性能を示すスコアは763cb、シングルスレッド時のスコアは189cbと高い。このスコアをデスクトップPCのCPUに当てはめてみると、ちょうどCore i3-8100とCore i5-8400の中間となる性能だった。つまり、薄型のモバイルノートPCながら、ミドルクラスのデスクトップPCに近い性能となっている。

もうひとつ性能面で注目したいのが、高速なSSDを搭載していること。SSDが『HDDと比べて高速』なのは周知の事実だが、同じSSDでもインターフェースによって大きく速度が変わってくる。SATA接続では600MB/sあたりが上限となってしまうのだが、PCIe接続であれば、3000MB/sを超えるものも珍しくない。

SATA接続に比べPCIe接続は価格が高くなるため、コストパフォーマンス重視のPCには搭載されていないことも多いのだが、「HUAWEI MateBook 13」では妥協することなくPCIe接続のSSDを採用。ベンチマークソフトで速度を確かめてみると、かなり高速なSSDが搭載されていることがわかった。「CrystalDiskMark」を使って調べた結果を残しておこう。

▲一番上がシーケンシャル性能。リードで3400MB/sオーバー、ライトで2500MB/sオーバーというのは、かなり高速な部類となる

シーケンシャル性能を見るとよくわかるが、リードで約3400MB/s、ライトで約2500MB/sと、SATA接続と比べ4倍以上も高速だ。ファイルサイズが大きくなりやすい写真や動画ファイルのコピー、大型ソフトのインストール、Windows Updateの適用時などでその速さが実感できるだろう。

スタイリッシュながらサイズや重量はバランス重視型

薄さを強調した製品はよくあるが、実はこれは諸刃の剣でもある。薄型モデルは見た目が良いが、デメリットも少なくない。例えば、冷却性能が低くなるため高速なCPUを採用しにくい、バッテリー容量が少なくなる、キーストロークが浅くなって打鍵しづらいといったものだ。もちろん技術的な問題でもあるので、特殊な作りをしたものであればこれらの問題はクリアできるのだが、そうなると今度はコストが高くなってしまう。

「HUAWEI MateBook 13」では極端な薄さを追求しないことで、よりユーザーの視点に立った使いやすいバランスとなっている。とはいっても、厚みは約14.9mmと十分薄いし、重量も約1.28kgと持ち歩ける軽さを実現している。

手にして意外に感じたのが、本体の角が手にフィットするように丸められており、数値以上に薄く、そして軽く感じたこと。この持ちやすさは、スマホのデザインを長く続けてきた同社らしい部分といえるだろう。

▲薄さは追及していないとはいえ、約14.9mmと十分薄い。角が丸められ、手で持った感触ではさらに薄く感じるよう作られている

キーボードは長文タイプでも違和感のない余裕のピッチ約19mm

ノートPCではキーボード配列が特殊な機種(Enterキー周辺が特殊だったり、妙に小さなキーが並んだりする)が少なくないが、そういった製品では誤操作が多発し、地味にストレスになりやすい。

本機では本体の幅ギリギリまでキーボードを拡大することで、ほとんどのキーでキーピッチ約19mmを確保。普段デスクトップPCでのキー入力に慣れている人でも、違和感なく打鍵できるのがうれしい。

▲本体ギリギリまで攻めたキーボードで、19mmピッチを確保。これにより、妙に小さなキーなどがなく、違和感なく打鍵できる

また、操作面で快適に感じたのが、実測で約120 × 64 ㎜と大きなタッチパッドを採用していること。ドラッグ操作などでは長距離のポインター移動が必要になるが、こんな時に何度も指を動かさなくて済む。また、複数の指を使ったジェスチャー操作でも指の間を縮める必要がなく、自然に使えるのが快適だ。

タッチパッドが大きいと、キー入力中に手のひらがタッチパッドに触れ、意図しない誤操作が起こるのではないかと考えてしまうが、その点は心配無用。しっかりとキャンセル機能が効き、指先には反応しても手のひらには反応しないよう調整されている。

▲操作性に優れた大きなタッチパッドを搭載。親指の根元部分がタッチパッドにかぶってもキャンセルされ、誤操作にならない絶妙な調整となっていた

電源ボタン統合の指紋センサーでセキュリティも◎

セキュリティーにも触れておこう。学校や会社であれば気にならないのだが、喫茶店やファミレスなど、外での利用で心配になるのがショルダーハック。これは背後からIDやパスワードを盗み見るというもので、不特定多数の人が背後を通り過ぎるお店では、防ぐに防げない問題だ。壁を背にできる席を確保するとか、頻繁に振り返って後ろを確認する、くらいしか対策がない。

こういった場合でも、より安全に利用できるようにしてくれるのが生体認証だ。キー入力が必要なくなるだけに、どれだけ見られてもIDやパスワードがバレる心配がないのがメリット。本機は電源ボタンに指紋センサーを内蔵しているので、スリープの復帰からサインインまで、指1本で行なえるので安心だ。

▲指紋センサーは電源ボタンに内蔵。ボタンを押すと電源オンやスリープからの復帰となり、そのまま指を置いておけば、サインインまで行なえる。後ろからのぞかれても、IDやパスワードはわからないままだ

▲生体認証機能はWindows 10の標準機能となる「Windows Hello」を利用。事前に指紋を登録しておくことで、ワンタッチでのサインインが可能になる

気になるインターフェース周りも付属のドックで充実

インターフェースはUSB Type-C×2、イヤホン端子のみとシンプル。ただし、付属の「HUAWEI MateDock 2」を使えば拡張性を高められる。USB Type-A、USB Type-C、HDMI、アナログRGBを増設可能で、プロジェクターやセカンドディスプレイとの接続などで困ることはない。またUSBの数も増えるため、マウスなどの周辺機器が接続しやすいというのもポイントだ。

▲HDMIを含む各種インターフェースを増設できる「HUAWEI MateDock 2」が付属。プロジェクターなどとの接続が簡単にできる

忘れてはいけないのが、USB Type-Cを使ったPD充電用のACアダプター。65Wと出力が大きめながらコンパクトなので、ノートPC本体と一緒に持ち歩くのも苦にならない。また、15分の充電で約2.5時間使える高速充電が可能なので、朝起きて充電を忘れたことに気付いても、あわてず素早く充電できるのが頼もしい。

▲コンパクトながら65Wと大容量のACアダプター。いつでも充電できるよう、ノートPC本体と一緒に持ち歩きたい

ちなみに、「HUAWEI MateBook 13」のバッテリー駆動時間は約14.7時間。1日8時間使うとしても、2日近く使えるだけのスタミナがある。朝から夜まで休みなく使うとギリギリとなりそうだが、そんな場合でもACアダプターがあれば安心だ。

ユニークな機能として紹介しておきたいのが「Huawei Share 3.0」※だ。これは、NFCやWi-Fiなどを活用することで、かざした端末間で素早くファイルのやり取りができる機能。ファーウェイ製の対応スマホに限られてしまうのだが、スマホの写真をPCに送ったり、この逆に、PCでコピーしたテキストをスマホへ送ったりできるだけに、ファーウェイのスマホを使っているならぜひ活用したい。

▲「Huawei Share」のマークがあるところにスマホをかざすと、PCと手軽にデータをやり取りできる。対応スマホに限られてしまうが、もし使っていれば活用したい機能だ

この高性能・スタイリッシュなデザインで9万円台〜

「HUAWEI MateBook 13」のラインナップは全部で4モデル。Core i7搭載の上位モデルとCore i5搭載の下位モデルに加え、それぞれに「Microsoft Office Home & Business 2019」が付属するモデルが用意されている。

市場想定価格はオフィスが付属しないもので、Core i7モデル(WRT29CH78CNCNNUA)が12万9880円(税別)、Core i5モデル(WRT19AH58BNCNNUA)が9万9880円(税別)と、この高性能とデザインながら手頃な価格。オフィスが付属するモデルは2万3000円ほど高くなるとはいえ、それでもコストパフォーマンスはかなり高い。

また3月中に購入した場合は、通常1年間の製品保証期間が3年間に延長されるキャンペーン中なので、さらにお買い得になる。もし、パワフルなモバイルノートPCを探しているのなら、本機を候補のひとつに加えてみてほしい。きっと、買うべき1台が見えてくるはずだ。