ダブルレンズAIカメラにしずく型ノッチ、最新トレンド搭載のファーウェイ 「HUAWEI nova lite 3」レビュー

スマートフォンやタブレット、PCなど、多彩なファーウェイ製品を詳しくレビューしている「ファーウェイ通信」。今回は最新トレンドの機能を備えながら購入しやすい価格を実現しているSIMフリースマホ、「HUAWEI nova lite 3」を紹介。しずく型ノッチを採用した約6.21型フルビューディスプレー、アウト/インカメラともにAIカメラ、プレミアム感のあるデザインといった特長を紹介していく。

ファーウェイのミドルクラスの新SIMフリースマホは
最新トレンドを盛り込んだ、大画面と美しいデザインが特徴の1台

ファーウェイと言えば、国内外で評価が高い「HUAWEI P」シリーズや「HUAWEI Mate」シリーズなど、ハイエンドスマホのイメージが強い。一方でミドルクラスの端末も数多くラインアップしており、特に国内のSIMフリースマホ市場では販売・人気とも中心となっている。

今回紹介する「HUAWEI nova lite 3」もその流れをくむ1台だ。比較的若めの年齢層をターゲットにした「HUAWEI nova」シリーズの最新機で、ファーウェイ製スマホのなかではお手頃な価格帯のSIMフリースマホである。

HUAWEI nova lite 3を見て、一目でわかるのが約6.21型という大画面ディスプレーだ。ファーウェイの国内向け端末としては初となる「しずく型ノッチ」を採用。大画面を最大限活かせるようになっている。

それゆえに画面占有率も約89%と相当に高い。当然1つの画面に表示できる情報量が多くなり、ウェブサイトやSNSの閲覧は見やすく、快適だ。もちろん動画などを楽しむのにも適している。このクラスながら画面解像度も2340×1080ドットと精細で、鮮明かつ色調豊かな表示が特長となっている。

縦横比が19.5:9という縦長画面のため、大画面にもかかわらず、持ちやすいのもポイントだ。本体の横幅は約73.4mmに抑えられており、片手操作も問題なくできる。本体側面から背面にかけてカーブした3D湾曲デザインのため、手のひらへの当たりも柔らかい。

プレミアム感のあるデザインも、HUAWEI nova lite 3の特徴と言える。滑らかなカーブは優雅な印象を与え、セラミックのような質感が独特で美しい。本体カラーは、今回試用したグラデーションが美しいオーロラブルーのほか、コーラルレッドとミッドナイトブラックの計3色。いずれも高級感のある色合いだ。

ダブルレンズカメラ+明るいレンズ
さらにアウトもインもAIカメラ!

ここからは、HUAWEI nova lite 3のカメラについて見ていく。

まずはアウトカメラだが、約1300万画素センサーと約200万画素センサーを組み合わせたダブルレンズカメラとなっている。2つのレンズを活用して、自然な背景ボケを取り入れたポートレートなどを楽しめる。開口部のF値が1.8と、かなり明るいレンズであるのも室内や暗い場所で威力を発揮する。

HUAWEI nova lite 3には、AIがシーンや被写体を判別し、ベストな撮影方法を自動設定してくれる「AIカメラ」機能も搭載されている。アウトカメラで認識できるシーンや被写体は、猫やパンダ、フード、花、植物、自転車など全22種類。カメラ初心者であっても、難しい操作は必要なく、カンタンにSNS映えする写真を撮れる。

下の4枚の写真はいずれもAIカメラ機能をオンにして撮影した作例だ。薄暗い飲食店の店内や、光量が十分ではない水族館の水槽の前、夕暮れ時など、カメラにとっては優しい状況とは言いがたい場所で撮ったのだが、意図したとおりの写真に仕上がっている。カメラについての知識やテクニックがなくても、記憶に残るイメージに近い写真になるのは非常に大きなメリットだと感じる。

ダブルレンズカメラの利点としては、自然かつ強力な背景ボケの効果が挙げられる。HUAWEI nova lite 3の「ポートレート」モードでは、ボタンひとつでボケ味の有効/無効を切り替えられる。また、ファーウェイ製スマホではおなじみの、撮影後でもフォーカス位置やボケ味を変更できる「ワイドアパーチャ」撮影は、HUAWEI nova lite 3でももちろん利用可能だ。

続いてはインカメラ。こちらは約1600万画素センサーを搭載。AIカメラ機能も搭載されており、8種類の背景をAIが自動で認識。セルフィー撮影時に、自分の姿も背景もキレイに撮れるように調整してくれる。もちろん、自然な背景ボケも楽しめる。

高性能オクタコアCPU、大容量バッテリーなど
基本性能の高さも光っている

最後に、HUAWEI nova lite 3のスペックについても詳しく見ていこう。

このクラスのスマホというと「性能はそれなり」というイメージがあるかもしれないが、HUAWEI nova lite 3はそうした不満はない。CPUは、オクタコアの「HUAWEI Kirin 710」(4×2.2GHz+4×1.7GHz)を搭載。Cortex-A73ベースの高性能コアにより高い処理性能を誇る。メモリーは3GBと組み合わせてキビキビとした快適な操作感だ。

というわけで、「AnTuTu Benchmark v7.1.4」によるベンチマークテストも実施してみた。点数的には以下にあるように13万点弱。ミドルクラスというより、ミドルハイクラスにも入るレベルなので、後述する端末の価格を考えれば、相当に性能が高いことは間違いない。

また、HUAWEI nova lite 3は、ファーウェイ独自の「GPU Turbo」機能にも対応している。これは、ユーザーが対応ゲームをプレイすると、AIがそれを認識し、GPU性能と省電力性を向上させてくれるもの。現時点で対応するゲームは「PUBG MOBILE」や「Rules of Survival」など5タイトルとなっている。

バッテリーは薄型の本体(約7.95mm)ながら、3400mAhと大容量。また充電速度も前モデル「HUAWEI nova lite 2」と比較して、約22%向上している。また、セキュリティー面では本体背面に高性能な指紋認証センサーを搭載。顔認証機能もあるので、状況に応じた使い分けが可能だ。

AIを活用した「AI Vision」機能も面白い。これは、カメラ画面の左上にあるアイコンをタップすると、AIが被写体を認識し、それに関連する情報を表示してくれるもの。被写体に類似した商品を検索してくれたり、食べ物のカロリーや建物の情報などを表示してくれるほか、QRコードの読み込みやテキストの翻訳も可能だ。

「HUAWEI Phone Clone」機能も紹介したい。これは、他の端末からの乗り換え作業をサポートしてくれるもので、Android端末だけでなく、iOS端末にも対応。連絡先やカレンダー、写真や動画といったデータをカンタンに移行できる。

カメラ重視派にも価格重視派にも幅広く勧められる
価格と性能が高いレベルでバランスが取られたスマホ

HUAWEI nova lite 3は、MVNO各社から発売中。市場想定価格は税抜2万6880円。カラバリはオーロラブルー、ミッドナイトブラック、コーラルレッドの3色が用意されている。

これだけの充実した性能や機能を備えながら、税込でも2万円台に収まる価格を実現したHUAWEI nova lite 3。ハイエンド機までは求めないが、カメラ性能にはこだわりたい人、性能やデザインに妥協したくない人はもちろん、「スマホはよくわからないから、とにかく安くていいスマホを教えて」とわがままな質問をしてくる知人にも紹介しやすい、そんな幅広いユーザーにオススメできる1台と言える。

ファーウェイ「HUAWEI nova lite 3」の主なスペック
ディスプレー 約6.21型液晶(19.5:9)
画面解像度 2340×1080ドット
サイズ 約155.2×73.4×7.95mm
重量 約160g
CPU HUAWEI Kirin 710
4×2.2GHz+4×1.7GHz(オクタコア)
メモリー 3GB
ストレージ 32GB
外部ストレージ microSDXC(512GB)
OS Android 9(+EMUI 9.0.1)
対応バンド LTE:1/2/3/8/17/18/19/41
W-CDMA:1/2/5/6/8/19
4バンドGSM
DSDS ○(DSDV)
無線LAN IEEE802.11 b/g/n(2.4GHz)
カメラ画素数 アウトカメラ:約1300万画素(F値1.8)
+約200万画素 
/インカメラ:約1600万画素
バッテリー容量 3400mAh
生体認証 ○(指紋、顔)
SIM nanoSIM×2
USB端子 microUSB
カラバリ オーロラブルー、コーラルレッド、ミッドナイトブラック