Googleはユーザーがアカウントからログアウトしていても検索結果を個人別に変えている、という指摘

Googleで検索を行った時、そこに表示される内容は個人ごとに少しずつ異なり、たとえユーザーがアカウントからログアウトした状態であっても「パーソナライズされた」検索結果が示されるという調査結果が公表されています。

この調査結果を公表したのは、Googleのライバルサービスである「DuckDuckGo」です。同社はGoogleなどとは異なり、各ユーザーのデータを広告ツールなどとして販売しない方針を掲げています。

調査は2018年6月に実施されており、人々の間で意見が大きく分かれる3つのキーワード「Gun Control(銃規制)」「Immigration(移民)」「Vaccinations(ワクチン接種)」をGoogleで検索した際の結果を比較。いずれも、検索を行った時間や場所にはそれほど大きく左右されないとDuckDuckGoが考えたキーワードです。

これらのキーワードを使い、76人がモバイル端末からを含む87件の検索を実施したところ、検索結果は62のパターンに分かれていたことが明らかになったとのことです。

調査の際には、まずGoogleアカウントにログインしない状態で検索を行い、その後にログインした状態でも同じ内容を検索したとのこと。その結果から、個人に紐づけされない未ログインでの検索結果にはバラつきは見られないはずであるにもかかわらず結果が分かれるのは、Googleが何らかの方法でパーソナライズを実施しているというのがDuckDuckGoの主張です。また、これにより、ユーザーの検索結果には自分にとって親和性の高い情報ばかりが集まるようになる「フィルターバブル」が生じるとも指摘しています。

一方、Googleはこの調査結果に対して異議を唱えています。その最大のポイントが「DuckDuckGoの調査は『Googleは匿名のユーザーであってもパーソナライズを行っている』という前提に立っている」という見方です。Googleは検索結果をユーザーのブラウザに返す時点で、過去のログイン時に行われた検索の影響は反映させていないと主張。検索結果は常に一定ではなく、特にニュース性の高いトピックに関しては分単位、時には秒単位でその結果がアップデートされることもあると述べています。